メルセデス・ベンツ Vクラス(W447)のホイールマッチングについて考察してみる

その他

私が乗っているVクラスのグレードはスポーツロングなので、AMGの19インチホイールが装着されています。
純正ホイールのスペックは、19インチ 8J インセット+52 PCD112mm、ハブ径66mmとなります。このホイールに245/45R19のタイヤが装着されています。
ホイール交換するとなると、どのようなホイールならマッチング可能か調べてみたのですが、良さそうな情報が無かったのでアナログな方法で調べてみました。

ご注意
アナログな計測方法なので誤差など含みます。また、アライメント調整などによっても数値は変わってきますので、あくまでも参考程度とお考えください。

ホイール交換して車検に通る条件について

タイヤのはみ出しに関しては、道路運送車両の保安基準 第178条2項1号で規定されており、具体的には、ホイールの中心から上側が前30度・後50度の範囲内がフェンダー内に収まっている必要があります。

上の写真で黄色く塗ったエリア、ホイールの中心から前30°、後ろ50°の範囲において、ホイールおよびタイヤがフェンダー内に収まっている必要があります。
ただし、タイヤについては10mm未満のはみ出しが許容されていますので、今回はホイールとフェンダーのクリアランスについて、①~③の箇所を計測しました。

ホイールはみだしチェック用紙

チェックするために、まずは30度と50度を正しく計測する必要があります。
そこで、Illustratorを使って30度と50度の線を引いて印刷することにしました。
簡単ですが、PDFにしたものを掲載しておきます。

この紙をホイールにピタッと貼り、計測してみました。
計測にあたって、以下の機材を使用しています。
水糸の重りにはステンレスのM4ナットを使用しました。

ホイールはみ出し量計測方法

まず、ホイールの中心に印刷したガイドの中心を合わせます。
ベンツはスリーポインテッドスターの中心がホイールの中心なのでわかりやすいですね。
続いて、水糸に重りをつけたものをぶら下げ、垂直のラインを出します。
ガイドの垂直線を水糸にあわせ、ガイドをホイールに貼り付けます。
続いて、ホイールの中心から水糸を2本、前方30度と後方50度に貼り付けます。

この状態で、ホイールと水糸のクリアランスを計測します。

Vクラス純正ホイールの計測結果

フロントタイヤ

フロントタイヤの①ポイント(前方)ですが、ホイールの縁とフェンダーのクリアランスは20.92mmでした。

フロントタイヤの②ポイント(中央)ですが、24.76mmで①のポイントよりも余裕があります。

フロントタイヤの③ポイント(後方)は23.56mmでした。
Vクラスのフロントタイヤについては、①のポイントの20.92mmが最もクリアランスが少ないポイントとなります。

リアタイヤ

リアタイヤの①ポイント(前方)ですが、30.48mmとなりました。
フロントにくらべてかなり余裕があります。

リアタイヤの②ポイント(中央)ですが、31.19mmとなりました。

リアタイアの③ポイント(後方)ですが、24.22mmとなりました。
リアは③のポイントが一番クリアランスが少ない結果となりました。

タイヤのローテーションを考え、フロントとリアで同じホイールを装着することを考えると、一番数値が小さいフロントのポイント①の20.92mmにホイールが収まる必要がありそうです。
ただし、あまりにもギリギリすぎると車検に通らなさそうなので、5mm余裕を見て、現状のホイールから+16mm外側に出ることを許容する前提でホイールのマッチングを考えてみたいと思います。

インチアップとホイールオフセットについて

ホイールのオフセット計算については以下のサイトが便利ですので、使わせていただきました。

ホイールオフセット計算

19インチホイール

19インチのホイールですが、同じ8Jのホイールであればオフセット36mmで外側に+16mmですのでこれくらいなら装着できそうです。
オフセット32mmはかなりギリギリですね…。

19インチ8.5Jのホイールの場合、オフセット42mmで外側に+16.35mm、内側に-3.65mmですのでちょうど良さそうです。

20インチにインチアップした時のタイヤについて

20インチにインチアップした場合についてですが、まずはどのサイズのタイヤを選ぶかについて考えてみたいと思います。というのも、Vクラスは重たいのでロードインデックスが重要になってくるためです。

245/45R19と同じ外周サイズのタイヤとなると、245/40R20あたりになるかと思います。このサイズだと、直径704mm(703mm)で、径差+1mm、車高+1mmとほぼ同サイズです。
インチアップ時のタイヤサイズは以下のサイトがわかりやすいです。

245/45R19から1インチアップして20インチにするときの適合タイヤ

しかし、このタイヤサイズには問題があるのです。それは、ロードインデックスが99までのタイヤしかラインナップされていないのです。
Vクラスは重たいので、18インチではロードインデックス100、19インチでは102が指定されており、ロードインデックスが足りないと危険ですし車検に合格できない可能性があります。

価格コム 245/40R20のタイヤ 人気売れ筋ランキング

そこでオススメ…というかちょうど良さそうなのが、255/40R20のタイヤ。直径712mmとなり、径差 +9mm、車高 +5mmとなります。
直径が増えるため速度も増え、245/45R19の時速40km時に40.5kmと+0.5km/h速くなる計算ですが、私のVクラスはGPS速度と比較すると+3%ほど速度が速く表示されるので、+1%程度の誤差であれば問題無いと思われます。

価格コム 255/40R20のタイヤ 人気売れ筋ランキング

255/40R20であればロードインデックス101のタイヤが各社からランナップされていますので安心です。なお、ロードインデックスは99だと負荷能力が775kg、101だと825kgとなります。
255/40R20のタイヤを装着する場合、適合リム幅は8.5~10Jあたりになると思います。10Jはさすがにやり過ぎ(収まらなくなりそう)なので、8.5Jと9Jのホイールについて考察してみたいと思います。

20インチ、8.5Jのホイールにインチアップした場合

20インチ8.5Jのホイールに255/40R20のタイヤを装着した場合、オフセット42mmで外側に+16.35mm、内側は3.65mm車体から離れる計算になります。これくらいがちょうど良さそうです。

20インチ、9Jのホイールにインチアップした場合

20インチ9Jのホイールに255/40R20のタイヤを装着した場合、オフセット48mmで外側に+16.7mm、内側に+8.7mm出っ張る結果となりました。
9Jのホイールでオフセット48mm以上というのはあまり見かけない(スポーツカーやハイパワーセダン等の30mm台が多い気がする)ので、選択肢としては微妙そう。
また、できれば内側に出っ張るのも避けたいところなので、8.5Jが選択肢としては最適な気がします。

Vクラスに最適なホイール

8.5Jのホイールであれば、オフセット42mm以上を選ぶと無難そうです。
8Jであればオフセット36mm以上が無難そうです。
なお、リアをツライチにする場合、フロントと比べて5mm程度クリアランスに余裕がありますので、5mmのスペーサーを入れても良いかもしれません。

冒頭でも注意書きを記載しましたが、簡易測定による結果であり、また、アライメント調整の角度によってもホイールとフェンダーとのクリアランスは変化します。
車検に通ることを保証する訳ではありませんので、ホイール選びはプロのショップにご相談いただくのが良いと思います。

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