AI需要に逼迫され、まったく在庫を見かけなくなってしまったnvidia製ハイエンドビデオカード。RTX 5090に至ってはプレミアが付いて60万円とかで転売される状態で、とても買える価格ではありません。
仕事用のPCでLM Studioを使っているのですが、70Bクラスのモデルが使えるようになるRTX 5090のVRAM 32GBって魅力的なんですよね…
ということで、品薄かつプレミア価格で割高なRTX5090ではなく、NVIDIA RTX PRO 4500 Blackwellを購入してみましたので、簡単にレビューしてみたいと思います。
RTX PRO 4500 Blackwellとは?
RTX PRO 4500 Blackwellは、RTX 5090と同じ最新のBlackwellアーキテクチャを採用したワークステーション向けGPUです。最大の特徴は、RTX 5090と同じ32GBという大容量メモリを持ちながら、消費電力がわずか200Wに抑えられている点。今どきのビデオカードとしてはありえないくらい低消費電力です。
他にも、業務向けということで以下のような特徴があります。
メモリの信頼性 (ECC GDDR7)
データのエラーを自動修正するECCメモリを搭載しており、長時間かかる計算やシミュレーションでも計算ミスによるクラッシュを防げます。メモリって結構データの破損多いらしいですね。
コンパクト
200Wと低発熱ということもあり、2スロット厚で、多くのPCケースやワークステーションに無理なく搭載できます。
しかも、ブロアー型ファンを搭載した外排気のクーラーを採用しています。PC内部に熱がこもらない外排気って、使いやすいんですよね。
出力はDisplayPort 2.1のみ
HDMIはありませんので、利用する場合は別途DP-HDMI変換アダプタを利用してください。
RTX PRO 4500 Blackwellを選んだ理由
理由としては、以下となります。
- ゲーム用PCにRTX 5080を搭載しており、ゲーミング性能は求めない(仕事用PCなのでゲームしない)
- VRAMは32GBは欲しい(RTX 3090からのリプレイス)
- 低発熱、低消費電力なのは業務用PCとしてはありがたい
- RTX 5090より安価(アプライドネットで443,000円)
- コンシューマ向けビデオカードの大幅な値上げが予定されており、RTX PRO 4500 Blackwellも価格改定されそう
- 見た目が超かっこいい。ProArt Z890-CREATOR WIFIとの相性最強。(重要)
気になるゲーミング性能をチェック
RTX PRO 4500 Blackwell、ワークステーション向けとはいえ、CUDAコア自体は10,496基(参考:RTX 5080が10,752基)も搭載していますので、それなりにゲームも動くと思われます。
ということで、簡単ですが以下の2つのベンチマークを実行してみました。
PCのスペックは以下となります。
intel Core Ultra 265K
DDR5-5600 192GB
Windows11 Pro
3Dmark Steel Nomad
3Dmarkからは、Steel Nomad。
結果としてはRTX 3090の150%という結果となりました。
ただ、後述のモンスターハンターワイルズのスコアでも触れますが、おそらくこれはフレーム生成によってfpsが嵩上げされているために、スコアが向上したものと思います。

モンスターハンターワイルズ ベンチマーク
続いて、モンスターハンターワイルズ ベンチマーク。
5120✕2160ドット、ウルトラ設定というかなり負荷の高い条件となります。

気になるスコアですが、RTX 3090とほぼ同等(98%)という結果となりました。
ただ、画面を見ていると圧倒的にRTX PRO 4500 Blackwellの方が滑らかです。
そこで、終了画面の平均fpsを確認してみました。



平均fpsですが、RTX PRO 4500 Blackwellの方が圧倒的にRTX 3090よりも上で、94%増とほぼ倍のfpsを叩き出しています。ただ、スコアはほぼ同じというのは、フレーム生成でfpsがほぼ倍近くに底上げされているが、ベースとなるfpsはRTX 3090とほぼ同じだったためと思われます。
StableDiffusionによるAI絵生成テスト
AI生成能力を試すために、StableDiffusionでのAI絵生成速度を計測してみました。
Euler a / 20step / 896✕1152 で生成後、R-ESRGAN 4x+Anime6B / 20stepで150%にアップスケール、最後にADetailerで28step使って顔だけディティールアップという設定にしています。
この設定で5枚連続生成した時間を計測しました。


StableDiffusionでのAI絵生成にはCPU性能はほぼ影響がないと思われるので、テストには別PCに搭載しているRTX 5080も加えました。
最速はRTX PRO 4500 Blackwellで、1:33で生成が完了しました。次点はRTX 5080で、RTX 5080に比べ7%ほど高速という結果となりました。
ゲーミング性能はRTX 3090相当+フレーム生成でゲームでも十分通用する
たった2つのテストしかしていないので、あくまでも”参考”としてのコメントですが…RTX 3090レベルの実力は持っていると感じます。
さらに、フレーム生成が使えますので、fpsはかなりの伸びしろがあり、4K解像度においてもかなり快適にゲームが楽しめると思います。
といっても、+10万円くらいでRTX 5090が買えますので、ゲーミング用途であれば圧倒的にRTX 5090をおすすめします。
では、RTX PRO 4500 Blackwellの強みはなにかというと、もちろんAIに強いというのはありますが、なんといってもその性能を200Wで叩き出せる点に尽きると思います。
実際、ベンチマークやAI用途で100%の負荷をかけてもファンが騒々しく回ることもないですし、静音性は圧倒的です。
小さいケースで使う分にも200Wという消費電力は強みになると思います。
RTX PRO 4500 Blackwellのハードウェアをチェック

カードサイズは359(W)×198(H)×71(D) mmと小ぶりです。GTXの頃のハイエンドカードと同じくらい、といえばわかりやすいでしょうか。
下は玄人志向のRTX 3090ですが、カード長が遥かに短いのがわかるかと思います。

ブロアーファンを搭載した外排気クーラーを搭載していますので、ブラケット側には大きなダクトが設けられています。
外排気のビデオカードって、GPUで熱せられた空気をそのままケース外に排気できますので、サーマルコントロールがしやすいので個人的にはかなり好みです。
ただ、最近の爆熱ビデオカードの場合、外排気では間に合わないように思いますので、ハイエンドクラスは巨大なヒートシンクでケース内にガンガン排気するしかないのだと思われます。

電源コネクタはPCI Express CEM5 16pin電源コネクタ(12VHPWRコネクター)となります。
カードの背の部分に取り付けられていますが、カード長が短いのでここでもじゃまになりません。

ブロアーファン部分の造形。
ゴールドとブラックで、直線を貴重としたデザインにブロアーファンカバーが曲面で構成されており、なんとも品があるデザインです。
色使いがProArt Z890-CREATOR WIFIと同じなので、とても映えます。

価格を考えるとおすすめしづらいビデオカードではありますが、仕事用に使うには
・ゲーミング用途でもそれなりに高性能
・200Wと低発熱、サイズも小さく扱いやすい
・なによりVRAM 32GB、ECC付きでAIに最適
という、コスパに優れた最強のカードだと思います。



コメント