Core Ultra 7 265KFの概要
Core Ultra 7 265KF(以下265KF)は、Intelの「Core Ultra」シリーズ(デスクトップ向け“Arrow Lake-S”世代)に属する、内蔵グラフィックが無効化されたKF型番のCPUです。
20コア/20スレッド(P-コア×8コア、E-コア×12コアの混成)であり、最大5.50GHzまでブースト可能となっています。
ソケットは FCLGA 1851(通称LGA1851)を使用しており、Z890、B860などのチップセットが対応しています。
詳細については内蔵グラフィックが有効になっている265Kのレビューをご確認ください。
265KFのメリット・デメリット
従来のCPUに比べ、消費電力・効率が改善
公称PBP(Processor Base Power)は125W、最大ターボ時のPL2は250Wという仕様でそこそこ電力を喰いそうではありますが、今回組んだPCではアイドル時60W、負荷をかけてもRTX5080を搭載したシステム全体で400W程度とかなり低く抑えられています。
今回はFractal DesignのMoodを使ったので、ケース容積がとても小さく、できるだけ発熱が少ないCPUを選びたいこともあって、265KFは最適な選択肢でした。
265Kに比べて若干安価
265Kに比べて内蔵グラフィックが無い分、2~3,000円ほど安価になっているようです。
といっても、価格の5%くらいの誤差でしかないので、将来的に内蔵グラフィックを使う予定がある場合は、265Kを買っておいた方が良いと思います。
今回はRTX5080と組み合わせるので、KF型番のCPUを選択しました。
プラットフォーム/ソケット寿命の短さ
265Kのレビューでも記載した内容ですが、次世代のNova Lake‐Sでは新しいソケット LGA 1954 に移行するという複数の報道があり、LGA1851 は “Arrow Lake+リフレッシュ版Arrow Lake” に限定される可能性が高いです。これはAMDと比べると大きなデメリットでしょう。
ゲーミング性能がイマイチ
「クリエイティブ用途には強いが、ゲーム用途ではAMDに遅れを取っている」という評価が多く、実際の販売でもAMDに大きく差を開けられているようです。
ゲームを最重視する&最高FPSを狙う用途であれば、265KFではなく3D V-Cache搭載のAMD CPUがベストでしょう。
今回はMoodに組み込む、という理由で265KFをチョイスしましたが、265K、265KFを使った印象としては、発熱が少なく、効率が良い、高IPCなCPUでとても気に入っています。
もうちょっと人気が出ても良いと思うんですけど、今からCore Ultra 7を買うならもう少し待ってNova Lakeを選ぶ方がお勧めな気がします。
ソケット寿命がね…せめて2世代くらいは使えるようにしてくれませんか、intelさん…











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