私が所属している会社は100%テレワークなので、会議用のヘッドセットは欠かせません。
AfterShokz(現Shokz)の初代OpenCommをメインで使いつつ、サブでJabra Engage 55を使用していました。
骨伝導のOpenCommは装着感も良好で、なによりも耳を塞がないので外の音を聞き取りやすく、常に装着して仕事をするのにとても便利なヘッドセットで気に入っているのですが、唯一の不満がミュートボタンが無いという点。
Engage 55にはマイクの先にミュートボタンがあり、これがとても便利なのです。
OpenCommにミュートボタンがあればな…と思っていたところ、モデルチェンジしたOpenComm 2にはミュートボタンがあるではないですか!
ということで、ミュートボタン欲しさにOpenComm 2を購入して、初代OpenCommと使い比べてみました。
PC側にBluetoothアダプタは取り付けてあるのですが、OpenComm専用であるLoop 110 Bluetoothアダプタとの安定性を試してみたかったので、アダプタ付きのOpenComm 2 UCを購入してみました。
OpenComm 2のハードウェアチェック
左がOpenComm 2、右がOpenComm。見た目はほぼ同一ですが、最大の違いはマイクのアームが左側から右側に移動になった点。
これ、慣れないとマイクを動かそうとして、あれ?マイクが無い…?となってしまいます。
左がOpenComm 2、右がOpenCommのマイク。
マイクの先に付いたミュートボタン、これが一番欲しかった機能です。
マイク自体も少し太くなり、機能が向上しているようです。
充電ケーブルはOpenCommと形状は同一なので流用が可能です。
バッテリー格納部分のサイズもOpenCommと同じなので、装着していて違和感はありません。
そのほか、通信距離がOpenCommの10mからOpenComm 2では30mに伸びているのが大きな違いとなります。
OpenComm/OpenComm 2専用 Loop 110 Bluetoothアダプタ
OpenCommは長距離通信が可能なBluetoothアダプタを使用していましたが、専用のBluetoothアダプタと使用感を比較してみたく、Loop 110 Bluetoothアダプタを購入してみました。
Loop 110 Bluetoothアダプタは通常のBluetoothドングルとは異なり、OpenComm/OpenComm 2専用となります。今回購入したOpenComm 2 UCは最初からペアリングした状態で出荷されていますので、PCのUSB端子にLoop 110 Bluetoothアダプタを取り付ければ即使用可能です。
ZOOMやTeamsなどのアプリから、マイクおよびヘッドホンをShokz Loop110に設定すれば、OpenComm 2の利用が可能です。
Loop 110ですが、側面に小さいボタンがあります。
ペアリングをやる直す際はこのボタンを使用します。
Loop 110 Bluetoothアダプタですが、USBハブによっては通信が安定しない(時々ノイズが混ざった音声になる)ことがありましたので、出来ればPC直結のUSB端子に取り付けた方が良いと思います。
気になる通信距離と安定性ですが、長距離Bluetoothアダプタ+OpenCommと比べてさほど変わらない、という結果になりました。OpenCommは公称10mですが、長距離Bluetoothアダプタの高利得で通信距離が伸びていた、という結果かと思います。
ただ、長距離Bluetoothアダプタ+OpenCommは距離が離れると徐々に音声がガビガビになっていく感じですが、OpenComm 2+Loop 110は結構ギリギリまで頑張って、急にガビガビになるような感じなので、実用的な範囲としては、OpenComm 2 UCの方が上かと思います。
ミュートボタンの使い勝手
今までは、席を離れている状態でマイクをミュートにしたいときは、マイクアームを上げて音を拾いづらくするしかなかったのですが、OpenComm 2では念願のミュートボタンが実装されました。
ミュートボタンを押すと「ミュートされました」というアナウンスと共にミュート状態になりますので、とても便利です。
このためだけに買い換えたといっても良いくらい、便利です。
まあ、普通に考えれば「会議中に離席するな」という感じだと思いますが、仕事中は常時zoomを起動して他のメンバーと会話しつつ…というスタイルなので、離席状態でミュートを切り替えたいシーンは多々あるのです。
音質について
第7世代の骨伝導テクノロジーPremiumPitchを搭載したOpenComm 2、初代OpenCommと比べて音質はどうなのか比較してみました。
まず、全体的な印象からいうと、レンジが多少広くなって、特に低域が増したように感じます。AMラジオからちょっとだけFMラジオの音質に寄った、といった感じです。
会議用ヘッドセットということもあってか、音質は中域寄りの音声帯域重視の設計になっているので、レンジが広くなったといえども、音楽を聴くにはイマイチ物足りなさはあります。
やはり音楽は専用のヘッドフォンの方が圧倒的に音質は良いです。
音声の聞き取りやすさについてはOpenComm同様にとてもクリアで聴き取りやすいですが、OpenComm 2はさらに聴き取りやすくなっていることもあり、ヘッドフォンボリュームを1~2段階下げた状態でも問題なくミーティングが可能でした。
環境によってはミュートボタン・音量ボタンが使えない場合があるので注意
会社でOpenComm 2を使っている方がいるのですが、OpenComm 2をノートPC内蔵のBluetoothアダプタと接続して使用している際、OpenComm 2のミュートボタンがWindows環境だと動作しない、という状況が発生しているです。スマホだとOKなようなので、デバイスの故障ではなさそう。
調べてみたところ、shokzの日本代理店であるフォーカルポイントのサイトに以下の記載がありました。
ご使用のOS、アプリケーションの組み合わせによってはOpenComm2の音量ボタンから音量の変更ができない場合があります。また、ミュートボタンにつきましても、同様に使用できない場合があります。
上記の場合、接続いただいておりますデバイスやご使用のアプリケーション側で音量の変更やミュート切り替えを行っていただきますようにお願いいたします。
なお、Loop110ワイヤレスアダプタを併せて使用いただきますと、イヤホン側の音量ボタン等のボタン操作を行っていただけるようになります。
私はLoop 110 Bluetoothアダプタのセット品を購入しましたが、Windows環境でも問題なくミュート機能が使えました。
相性等の問題でミュート機能が使えなくなる場合があるようですので、確実なのは、Loop 110 Bluetoothアダプタがセットになった、OpenComm 2 UCを購入する方が良いかもしれません。
ファームウェアのアップデートにはLoop 110 Bluetoothアダプタが必要
Shokz Connectを使ったファームウェアのアップデートですが、こちらもLoop 110 Bluetoothアダプタが必要となります。
以下もフォーカルポイントの説明ですが、Loop 110 Bluetoothアダプタが必須との記載がありました。
OpenComm2のファームウェアのアップデートを行っていただくためには「Loop 110 Bluetoothアダプター」が必要でございます。
「Loop 110 Bluetoothアダプター」については、アダプターのみを単体でご購入いただくことも可能でございます。
OpenComm 2の機能をフルに引き出すには、やはりLoop 110 Bluetoothアダプタとセットで使うのがよさそうです。
OpenCommからOpenComm 2に乗り換える必要性について
初代OpenCommが気に入っていて、ミュートボタンがどうしてもほしい!という方は積極的に買い換えをお勧めします。ミュートボタン、それくらい便利ですので。
それ以外の箇所については、細かいところのアップデートは行われているものの、劇的に変化している訳でもありませんので、ミュートボタンはそれほど重要ではないという方は、買い換えるメリットはあまり無いと思います。
バッテリーが劣化して買い換えの時期になったら、その時点で最新のOpenCommを買えば良いのかな、といった感じです。
あと、OpenCommとOpenComm 2の2台持ちになってわかったメリットとしては、片方が電池切れになったときでも、もう1台のOpenCommでミーティングが続けられる、という点です。
バッテリーは最長16時間となっていますが、こまめに充電しないと長時間のミーティングなど途中でバッテリーが切れてしまうことがあります。
そういった場合でも、もう1台のOpenCommがありますので、快適にミーティングが続けられる、というのはメリットだと思います。
購入するならLoop 110 Bluetoothアダプタ付属のOpenComm 2 UCがお勧め
OpenComm 2ですが、3種類ラインナップされています。
まずは、OpenComm 本体だけのモデル。
ノートPCやスマホ、タブレットなど、すでにBluetooth通信が可能なデバイスで使う場合はこちらの製品となります。
次に、Loop 110 Bluetoothアダプタが付属するモデル。型番がOpenComm 2 UCと最後に「UC」が付くのがアダプタ付属モデルです。
先ほどご紹介した、フォーカルポイントの説明にもあるように、Loop 110 Bluetoothアダプタ以外のBluetooth接続では、本体のボタンが使えなかったり、ファームウェアのアップデートが出来ないと言った制限がありますので、Loop 110 Bluetoothアダプタを使うのをお勧めします。
Loop 110 BluetoothアダプタはUSB Type-AとType-Cがありますので、お使いのPCによって適切なモデルを選ぶのが良いかと思います。
USB Type-Aドングル付属
USB Type-Cドングル付属
なお、Loop 110 Bluetoothアダプタ有無による価格差ですが、執筆時点では5,000円となっています。
アダプタを単体で買うと7,000円弱くらいしますので、まとめて購入した方がお得です。
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