犬の散歩でいつも通る道にある住宅に空き巣が入ったようで、世の中物騒になってきたこともあり防犯カメラを取り付けることにしました。
我が家には大型犬がフリーで室内を闊歩しており、他にも大型犬が数匹いるのでセキュリティ度合いとしてはそこそこ高いと思いますが、念には念を入れ、ということで。
防犯カメラを設置する際に最も悩むのが電源の配線をどうするか、という点だと思います。
屋外に設置する場合、どこかしらから電源を取るのは容易ではありません。
しかし、最近ではソーラーパネルを組み合わせることで配線が不要という便利な製品が販売されており、今回購入したTapo C425 KITもその一つです。
今回購入したTapo C425 KITはTP-Link製の防犯カメラで、防犯カメラのTapo C425と、充電用のソーラーパネルTapo A201がセットになった製品になります。
Tapo C425 KITの便利な点
今回Tapo C425 KITを購入したのは、以下の点が決め手となりました。
- ネットワーク製品を数多く手がけるTP-Link製
- ソーラーパネルがセットで配線不要
- ナイトモード有り、2K解像度、Micro SDカードへ録画可能
- 価格がそこそこリーズナブル
同様の機能を持つ防犯カメラはAmazonで中国の様々なメーカーのものが販売されていますが、TP-Linkはかなりメジャーなメーカーですので、得体の知れない(といっては失礼ですが)メーカーよりは信頼が出来るかと思います。
また、この手のデバイスはアプリの使い勝手がかなり影響してきますので、大手メーカーの方がアプリも使いやすいだろう、という意図もあります。
今回購入したのはカメラ本体とソーラーパネルがセットになった製品ですので、配線不要で設置できるのが良いところ。
ソーラーパネルなので防犯カメラが動作するには日光が当たる時間がどれくらい必要なのかが気になるところですが、公式サイトでは毎日45分間の直射日光があれば動作可能とのことなので、隙間のような場所でも比較的取り付けしやすいかと思います。
バッテリー容量の関係で常時録画は不可で、動体検知時のみの録画となりますのでその点は注意です。
防犯カメラとしての性能は必要な機能はほぼ全て揃っており、赤外線によるナイトモードやストロボ機能、マイク・スピーカー内蔵、2K解像度、Micro SDへの録画、TP-Linkが提供するクラウドストレージへの録画データ格納など、十分な機能を有しています。
これだけの機能が揃って、14,000円程度ですからかなりリーズナブル、と言えるかと思います。
なお、防犯カメラ本体のTapo C425とソーラーパネルTapo A201を個別に買うと、Tapo C425が14,000円前後、Tapo A201が3,000円前後ですので合計で約17,000円と、かなり割高になってしまいます。
ただし、Tapo C425単体に付属する台座はマグネット式のものですが、キットでは屋外に設置することが前提になっていますので、マグネット式の台座は付属しませんので注意してください。
Tapo C425とTapo C410の違い
Tapo C425と似たような製品として、Tapo C410という製品があります。こちらも同様にソーラーパネルとのキット品が販売されています。
Amazonでの販売ページを見るとどちらも似たような内容で差がわかりづらいので、簡単に表にまとめてみました。
↓のリンクはTapo C410 KITの案内となります。
Tapo C425とTapo C410の主な違いは下記の通りです。
※違いのある項目のみ抜粋しています
Tapo C425 KIT | Tapo C410 KIT | |
イメージセンサー | 1/3” プログレッシブスキャンCMOS ※スターライトセンサー対応 | 1/2.8” プログレッシブスキャンCMOS ※スターライトセンサー対応 |
レンズ | 焦点距離: 2.1mm 絞り: F2.1 視野角: 150° (対角) / 134° (水平) / 77° (垂直) | 焦点距離: 3.17mm 絞り: F1.65 視野角: 125° (対角) / 111° (水平) / 56° (垂直) |
ナイトビジョン | 850nm IR LED (最長15m) フルカラーナイトビジョン | 850nm IR LED (最長9m) フルカラーナイトビジョン |
ライト | 内蔵IR LED×4 内蔵スポットライト×4 | スポットライト×2 |
最大解像度 | 2K QHD 4MP (2560 × 1440 px) | 2K 3MP (2304 × 1296 px) |
フレームレート | 15/20/(25/30)fps | 15fps |
センサー | シングルモーションセンサー (水平視野角: 130°) シングル周囲光センサー | シングルモーションセンサー (水平視野角: 110°) シングル周囲光センサー |
AI検知 | 動体検知 人物検知 ペット検知 車両検知 | 動体検知 人物検知 |
耐候性 | IP66(カメラ本体) IP65(ソーラーパネル) | IP65(カメラ本体・ソーラーパネル) |
Amazon販売価格(キット製品) | 13,500円 | 10,800円 |
太文字にした方がスペック的に優れている内容ですが、こうやって比較すると、価格差は3,000円弱しかありませんが、スペックの差がありすぎます。Tapo C410を購入する意味ってなさそうですね…
両製品とも2K解像度を謳っていますが、Tapo C425の方がイメージセンサーのサイズも大きく、解像度も2560x1440pxと一回り大きなサイズになります。
防犯カメラとしてのスペックを見ると、Tapo C410はIR LEDを搭載していないため、夜間の撮影はTapo C425と比べるとかなり不利と言えるかと思います。
フレームレートもTapo C410は15fpsしか対応しておらず、AI検知も2種類のみ、防水も台風などの暴風雨には対応できないIP65となっており、正直Tapo C410を選択する必要性はないと思います。
とりあえず、Tapo C425を買っておけば問題ありません。
Tapo C425 KITの取り付け方
取り付ける前に、カメラをフル充電させておく必要があります。
付属のUSB-A→MiniUSBケーブルを使ってUSB ACアダプタと接続し、5時間程度充電させておきましょう。USB ACアダプタは付属しませんので、手持ちのものを使用してください。
キット製品にはTapo A201 ソーラーパネルが付属しますので、このマウンタにTapo C425を取り付けて、壁などに固定します。
ソーラーパネルに日が当たらないような場所にカメラを設置する場合には、約3.8mの長さの延長ケーブルが付属しますので、カメラから少し離れた場所にソーラーパネルを設置することも可能です。
カメラを取り付ける方法ですが、木ネジおよびコンクリートブロックなどで使うアンカーが付属しますので、基本的には壁に穴を開けて固定することになります。
穴を開ける位置決め用にガイドシールが付属しますので、アンカーを使う場合は壁にガイドシールを貼り付け、ドリルで下穴を開けてから取り付けることになります。
ただし、家の外壁に穴は開けたくない、という場合も多いかと思います。
その場合は、柱に固定するか、あるいはベランダなどの壁にクランプで挟み込んで固定する方法が良いかと思います。
なお、設置する際に1点だけ注意が必要です。
カメラのすぐ隣に壁があるような場合、夜間だとIRライトが壁を照らしてしまい、壁が明るく写りすぎて本来写したいものが暗くなってしまう場合があります。
できるだけカメラの周りには何もないところに設置するのが、ナイトモードで綺麗に撮影するにはお勧めです。
取り付ける前に、Micro USB端子の差し込み部分に防水カバーを取り付けてください。これがないと、コネクタ周りから水が入って故障の原因になります。
このカバーが落ちやすいので、カバーを取り付けたらMicro USB-Type-Cケーブルをあらかじめ取り付けておくと便利です。
ソーラーパネルとカメラはこのように接続します。
防水用のキャップが付いていますので、コネクタをしっかりと取り付けた後、キャップをスライドさせて完全に接合部が隠れるようにしてください。
Type-C側に黒いゴムパッキンが取り付けられていますので、パッキンが完全に隠れるようにします。
キャップをスライドさせる際に、ゴムパッキンがズレて取れていないか確認してください。
壁に木ネジで固定する
一番簡単なのが、この方法。木材であれば付属の木ネジで簡単に取り付け可能です。
コンクリートの場合は6mmのドリルで下穴を開けた後、アンカーを差し込んで木ネジで固定します。
アンカーで穴をあける位置はガイドシールを貼って指定の位置に穴をあけるだけです。
我が家の玄関は木材が使われていますので、木ネジでそのまま固定しました。
台座が横向きになっているのは、縦にしてしまうと木材の位置が悪く、3本目の下部の木ネジが固定できないためです。
柱に固定する
壁などにビスを打ちたくない場合は、柱や雨樋、エアコンのダクトなどがあれば、そこに取り付けるのが良いかと思います。
柱に取り付ける金具は、Amazonで「防犯カメラ 柱」で検索すればいろいろ出てきます。
TP-Linkのサイトには取り付けに必要な寸法のデータ記載が不足しているので、足してみました。
Tapo-A201の台座部分ですが、サイズは縦123mm×幅75mmとなります。(台座シールのサイズなので、実際は+2mm程度になります)
取り付けに必要な穴は3箇所ですが、上の2箇所だけでも問題は無いと思います。
上の2つの穴は最大M4ネジまで取り付け可能で、下の1つの穴は最大M3ネジまでとなります。
取り付け可能なネジのサイズが異なりますので注意してください。
上の2つの取り付け穴の間隔は54mmとなります。
ベランダの壁にクランプで固定する
今回採用したのがこちらの、壁にクランプで固定する方法。
といっても、ベランダの手すり部分の壁は21cmの厚さがあり、通常のクランプでは幅が足りません。
そこでクランプを2つに切断、溶接して幅を広げることにしました。
また、外壁側にはTapo A201の台座が取り付け出来る鉄板を取り付けました。
準備した材料がこちら。
モノタロウで、鉄板と鉄ステー、あとはクランプを購入。
必要な部材を電動グラインダーで切り出して、溶接します。
完成したのがこちら。
鉄板にはTapo A201用の取り付け穴をドリルで開けておいたので、ちょうど良い感じに取り付けられました。
このステーを、ベランダの手すりに挟むとこんな感じ。
良い感じに取り付け出来たと思います。
溶接が汚いのは、腕が悪いのと機材が使いにくいせいです…。
防犯カメラを設定する
カメラを接続する際に、設置位置や設置後のセンサー類の設定なども一連のチュートリアルで実施できますので、先に所定の位置にカメラを取り付けた後に行うことがお勧めです。
順序としては以下の通りです。
- カメラを充電しておく(5時間以上)
- スマホにTapoアプリをインストール
- カメラの電源をONにする
- Tapoアプリを立ち上げ、デバイスの追加をタップ
- リストから屋外用カメラ→Tapo C425を選択
- Tapo C425に内蔵のアクセスポイントにスマホのWi-Fi接続を切り替える
- Tapoアプリの指示に従って設定を完了する
- 動作テストを行い、完了
アプリのインストール先は、マニュアルにQRコードが入っていますので、それを読み取ればOK。
Tapoのアプリを起動し、ハードウェアの追加を行うと、スマホのWi-Fiの接続先をTapo C425のアクセスポイントのSSIDに切り替えるように指示が出ます。
Tapo C425のSSIDはTapo_Cam_xxxxという名称なのですぐにわかると思います。
TapoアプリがTapo C425を検出すると、既存のWi-Fiネットワークに接続するための情報設定、設置後の各種設定など一連のチュートリアルが始まりますので、その通り作業を行ってください。
こんな感じで、設置場所のガイダンスや設置後の動体検出テストなど、一通りの作業がステップ毎に表示されて実施できますので、アプリとしてはとてもわかりやすいと思います。
Tapo C425の各種設定について
Tapoアプリに設定完了後、各種設定変更を行います。
私は以下の設定変更を行いました。
動体検知起動感度 → 8から6に変更
アラート → オフ
動画フレームレート → 15fpsから25fpsに変更
オンスクリーンディスプレイ情報 → ロゴの表示をoff(Tapoのロゴが表示されなくなる)
検知ゾーン設定(関係無い場所での動体検知をOFF)
動体検知の起動感度ですが、感度を高くすると外を車が通った等の些細な変化でも通知が届くようになるので、通知の内容を確認しつつ、適度なレベルに調整するのが良いかと思います。
また、検知ゾーン(アクティビティゾーン)設定を行うと動体検知を行う範囲を設定できます。
検知ゾーンですが、動体検知、人物検知、ペット検知、車両検知全てに同一設定を行うことも、4つの検知対象毎に別々のエリアを設定することも可能です。
上記のように、アクティビティゾーンは4点を結ぶエリアで比較的自由に設定出来ます。
動体検知の誤検出を防ぐにはとても便利な機能だと思います。
お勧めのMicro SDカード
Tapo C425にはMicro SDカードを挿入することが可能で、最大512GBの容量のカードが利用可能です。
一部のMicro SDカードは使用出来ないようで「SAMSUNG Evo PlusやTOPESELのmicroSDカードとは互換性上の理由により使用はおすすめしません。使用するとカードが破損する可能性がありますのでご注意ください」という記載があります。
TP-Linkのサイトに互換性のあるSDカード情報が掲載されていますが、更新時期が古く512GBのカードの情報がありません。
今回は、SanDiskの高信頼性Micro SDカードを購入しました。
上記と同じ製品がもっと安価に売られていますが、正規品である保証が無いので、ちょっと高くなりますが正規品の記載がある製品を購入しました。
SDカードですが、ドラレコや防犯カメラに使われるものは書き換え頻度が高いため、ハードウェアの劣化の速度が速いです。
万一の際に録画データを確認しようと思ったら、SDカード代をケチったばかりに録画できていない…なんてことを避けるため、高信頼性のカードを選択すべきでしょう。
また、容量が少ないと書き換え頻度が上がりますので、できるだけ容量が大きいカードを選ぶと安心です。
ということで、安心のSanDiskの高信頼性SDカードで使用可能な最大容量である、512GBのカードを購入しました。
Tapo Careについて
Tapo Careに契約すると、カメラのデータを本体ではなく、TP-Linkのクラウド上に保存することが可能です。
料金はiOSとAndroidで価格が異なり、以下のような料金体系です。
月額(ベーシック/1台) | 年額(ベーシック/1台) | 月額(プレミアム/10台) | 年額(プレミアム/10台) | |
iOS | 400円 | 4000円 | 1380円 | 13600円 |
Android | 440円 | 4390円 | 1460円 | 14600円 |
4台以上のカメラを設置する場合はプレミアムの方がお得ですが、3台までで有ればベーシックで良いかと思います。
1ヶ月の無料トライアル期間があるので、まずはそれを使って試してみるのが良いかと思います。
ソーラーパネル Tapo A201とTapo A200の違い
Tapoシリーズには、ソーラーパネルとしてTapo A201とTapo A200の2つのモデルが存在します。
違いはパネルのサイズで、Tapo A200の方がパネルの面積が広い分、4.5Wの出力が可能です。
Tapo A201はパネルが小さいため最大でも2.5Wと、Tapo A200に比べると約56%程度と出力が小さくなっています。
とはいえ、Tapo A201でも1日45分直射日光が当たればカメラの動作が可能とのことですので、問題無いかと思います。ちなみに、Tapo A200の場合は1日30分の直射日光で動作可能とのことです。
Tapo A201にはパネルの面積が小さいので、設置が容易というメリットもあります。
Tapo C425の画質
実際に撮影した画像を見ていただくのがわかりやすいかと思います。
動画は掲載していませんが、画質的にはこれくらい鮮明に録画されています。
駐車場付近に向けて設置したカメラの画像です。
夜間でも明るく撮影できているのがわかります。これだけはっきり見えれば十分でしょう。
玄関付近のカメラがこちら。
画像では写っていませんが、夜間でも人の顔もばっちりわかるレベルで記録可能です。
これだけ写るのであれば防犯カメラとしては十分かと思います。
Tapo C425を導入してみた感想
13,000円ちょっとの防犯カメラでここまで出来るのか…!ということに驚きました。
アプリも動体検知エリアを制限したり、動体検知感度や各種通知なども細かく設定できます。
クラウド契約すれば万一カメラを壊されたり盗まれたりした場合でも、録画データを保存しておくこともできます。
動体検知はかなりしっかりしており、初期設定の感度8だと通知が鳴りまくりだったのでほどよい感度に調整して使用しています。
SDカードを含めると2万円程度かと思いますが、その金額で安心感を得られるのであれば、安い投資かと思います。
防犯カメラがあるだけでも多少の抑止力にはなると思いますし、何よりもソーラーパネルで電力を供給できるので、日光さえ当たれば取り付け場所を選ばないのが良いところです。
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