キーボードは、アーキスのMaestro 2Sを愛用しています。
机の上に置くのに、フルキーボードだと大きすぎてキーの位置が全体的に左側になってしまうので打ちづらいですし、かといってテンキーレスだと数値入力の際に不便なのです。
- メカニカル
- コンパクトサイズで10キーあり
- 日本語
というニッチな製品の探すと、選択肢はMaestro 2Sしかありません。
Maestro 2Sについては、下記でレビューしているので参考にどうぞ。
CHERRYの赤軸を採用した、テンキー付きコンパクトキーボード、ARCHISS Maestro2S AS-KBM02/LRGBAWP
さて、愛用しているMaestro 2Sですが、Cherry MXキーにも飽きてきた…というよりも、自作キーボードの世界ではもっと素晴らしい軸がいろいろあるとの事を知り、興味を持ったので3つほど(!)買ってみました。
購入したのは、超有名なHoly PandaのFEKERモデルと、ちょっと軽めのFEKER Emerald、あとは最高級品も試してみたい!ということでZealPC Tealios V2をチョイスしてみました。
FEKERのものは両方ともタクタイル軸、 ZealPC Tealios V2はリニア軸となります。
Holy Pandaは他社製もあるようなのですが、banggoodで購入しやすかったFEKERのものを選んでみました。
まずは、Banggoodで注文したFEKERの2製品が届いたので、早速キーボードに組み込んで試してみることにしました。
Cherry MX キースイッチ交換に必要な工具
購入したキーはいずれも、Cherry MXのキースイッチ互換の形状をしています。
そのため、Cherry MXスイッチを使ったキーボードであれば、スイッチを取り外して交換すれば、気軽に別のスイッチを楽しめる、という訳です。
スイッチの交換というとハードルが高そうですが、道具さえあればすごく簡単です。
必須な工具は3つで、
- 30~40W程度のはんだごて
- はんだシュッ太郎(ハンダ除去用)
- キートップ引抜工具
の3つとなります。
また、はんだシュッ太郎を使う場合、はんだごて台は必須だと思いますので、合わせて買っておくことをおすすめします。
交換の方法は至って簡単で、
- キースイッチを引抜工具で取り外す
- キーボードを分解する
- キースイッチのハンダをはんだシュッ太郎で吸い取る
- 新しいスイッチを取り付け、半田付けする
- 元通りに組み立てる
となります。
コツは、はんだシュッ太郎ではんだを吸い取る際に、基盤を熱しすぎないこと、垂直にはんだシュッ太郎を立てた状態でポンプボタンを押すと、穴の奥のはんだまで綺麗に吸い取れます。
キーを外した状態の、Maestro 2S。
日本語のコンパクトキーボードを探しているなら、おすすめのキーボードです。
Holy Pandaスイッチを取り付け、キーキャップをはめていきます。
Holy Pandaスイッチは白いので、隙間から見えるキーが割と目立ちます。
Emeraldキースイッチは、手持ちのMaestro 2Sが3台しかないので(MX赤軸、Holy Panda、 ZealPC Tealios V2用)、同じくアーキス製のProgresTouch RETRO TKLに取り付けてみました。
Emeraldは緑(エメラルドグリーン)のクリアーケースなので、とても映えます。
打鍵感が素晴らしいHoly Panda、予想以上に静かで使い勝手がよいEmerald
今まで使っていたキースイッチが、Cherry MXの赤軸ですので、今回購入した2製品はともにタクタイルなのでキーの打鍵感が全く異なります。
リニアはそのままストレートに押し下げられるので、スムーズに入力が可能ですが、タクタイルは途中でタクタイル感があり、その後スコッと軽くなってキー入力されますので、キーを打っているとリニア軸よりも遙かに楽しいです。
FEKER Holy Pandaの使用感
キー入力の爽快感は、Holy Pandaが素晴らしいですね。67gと、Cherry 黒軸よりも重たいキーですが、スムーズなストロークと、明確なタクタイル感でとても打っていて気持ちが良いです。
底付き感は明確で、キー入力時にカツン、カツンという音がします。このため、職場で使うには少しうるさいかもしれません。
音質としては、CHERRY MX 赤軸よりも若干トーンが低いですが、硬質な感じがして、気持ちいいです。
タイピングしていると、重めのキーと、独特のタクタイル感がサクサク決まって大変気持ちいいです。キーを打っているな(当たり前ですが…)と感じるキースイッチです。
文章を打っているのが楽しくなりますね、これは。
また、CHERRY MXに比べるとキーのガタつき(遊び)が格段に少ないです。これだけでも高級感が増した感じです。
キーに遊びが無く、軸も抵抗感ゼロでスッと押し下げられるのですが、入力ポイントで明確なタクタイル感があり、スッと戻る。これ、なんとも絶妙な感じですね。癖になるのわかります。
タクタイル感のあるキーの中でも、かなり上品な印象を受けます。
欠点としては、キーが重ためなことでしょうか。
あと、ケースが白なので、黒いキーボードに使うと、キーの隙間から見えるスイッチが目立ちます。
といっても、これはパッと見ればHoly Pandaだとわかるのでメリットでもありますが。
FEKER Emeraldの使用感
Holy Pandaのスムーズさ、独特のタクタイル感はとは違うものの、これはこれで打ちやすいスイッチだと思います。
タクタイル感は強いのですが、主張の仕方がHoly Pandaと違っていて、Holy Pandaはスムーズに入っていき、途中で明確なタクタイル感がスコッと発生するのですが、Emeraldはもう少し雑というか、ゴロゴロした感じがあります。
50gとHoly Pandaの67gと比べると軽いキーなのですが、使っている印象としては、タクタイルが発生するピークが大きい(重い?)ような気がしていて、キーとしては軽めだけど打っていると思ったよりもしっかりした印象があります。
キーを押し下げはじめた時のタクタイル感が大きいことが、ゴロゴロしているように感じるのかもしれません。
といっても、このゴロゴロ感、決してデメリットではなく、軽いけどしっかりとした打鍵感に繋がっていると思います。
あと、個人的に気に入っているのは音が比較的静か、という点。
もちろん、Cherry MXの静音赤軸よりも音は大きいですが、似た傾向を感じます。Holy Pandaが大理石とすれば、Emeraldは少し湿った木材といった感じです。
そして、最大のメリットが、静音赤軸では音を吸収するためのクッションとなる素材が軸の底に取り付けられていますが、FEKER Emeraldはそれがないので、底付き感が明確で静音赤軸のようなふにゃっとした感じがないのです。
このふにゃっと感は、メンブレンでは避けられないもので、メカニカルスイッチに求める最大のメリットでもあります。それが阻害されていなくて、音が比較的静か、というのは素晴らしいと思います。
このキーの音であれば、職場で使っても気にならないレベルだと思います。
それぞれのキースイッチのおすすめ点
それぞれ個性がまったく違う軸ですが、
Holy Panda:スムーズな押し下げ感と明確なタクタイル感、硬質な音で打っているのが楽しい!と思えるキーをお探しの方。打鍵音が響いても気にならない環境の方。
Emerald:タクタイル感のあるメカニカルキーが好きだけど、職場等であまり大きな音を立てるキーボードは使えない、だけども静音赤軸だと底付き感が気になるという方。
CHERRY MX 赤軸:軽めのリニア軸で、打鍵音が少し大きめでも周りが気にしない環境の方。採用キーボードはいろいろ有るので、購入しやすさもメリット。
CHERRY MX 静音赤軸:メカニカルキーボードを使いたいけど、職場などで大きい音がすると気になるという方向け。底付き感は赤軸には劣りますが、30%減の騒音はメリットです。
といった感じです。
ZealPC Tealios V2が届いたら、もう1台余らせているMaestro 2Sに組み込んでみようと思っていますので、追記したいと思います。
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