ゼンハイザーのフラッグシップ・ヘッドフォン、HD 820。
オープンエアーヘッドフォンのHD 800Sは有名すぎる名機ですが、HD800Sを密閉型にしたものがHD 820となります。
オープンエアーはAKGのK812を持っていますので、前から気になっていた密閉型ということもあり、購入してみました。
ゼンハイザーのヘッドフォンはHD6XXもありますが、HD820とは音の傾向、作りは全く異なります。(当たり前ですが…)
HD800Sは聴いたことがないので比較はできませんが、上にあるヘッドフォン群の中での我が家でのポジション、便利な点など、音質以外の点を簡単にレビューできればと思います。
音の広がりは思ったより大人しく、K812のほうが広大な風景が広がる
密閉型のため、音の広がりについてはオープンエアーに部があるのは確かなのですが、密閉型のヘッドフォンとしては驚異的な広がりではないでしょうか。
といっても、こちらはK812という好敵手がいるので、こちらには敵いません。
比較するならK872の方でしょうか。
ただ、密閉型であるがゆえの静寂さというか、緻密さは得意のようで、細かいディティールまでしっかり描き切る印象です。
音がもれづらい、外部の音が聞こえづらい!ビバ密閉型!
オープンエアーのK812、ANANDAなんかは、内側と外側に同じくらい音を放出しますので、夜に大音量で聴くのがはばかれる感じでしたが、HD 820は密閉型ということもあり、音の漏れについては遥かに少ないです。
といっても完全に抑え込めるわけではないので注意が必要ですが、オープンエアーよりは圧倒的に音漏れは少ないヘッドフォンです。
ヘッドフォンをしながら仕事をするので、これは嬉しいところ。
思ったよりも蒸れない、快適な装着感
装着感については否定的な意見も多いヘッドフォンですが、頭のサイズが大きいこともあってか、とても快適です。
耳をすっぽり覆うヘッドフォンですが、圧着感が少ないこともあって、思ったより蒸れません。
そのかわり、頭を前後に振るとヘッドフォンが落ちそうになります。
側圧については控えめなヘッドフォンかと思います。
また、イヤーパッドが厚めなこともあって、装着した際に耳がユニットに当たることがありません。
長時間装着していても、まったく耳が痛くならず、好ましいと感じます。
重量についても、見た目よりは遥かに軽く、長時間装着していても重たいとはまったく思いません。
密閉型としては控えめな低域
密閉型ということもあって、迫力ある低域が再生されるかと思いきや、わりと控えめです。
ユニットを耳に押し当てると低域がぐっと増すので、側圧の弱さも影響していそうです。
控えめではありますが十分ですし、そもそも低域を追求するあまり装着感が悪化するのもどうなのよ?という気がしますので、今のバランスはとても良いと思います。
低域足りなかったらDAC側で補正すれば良いですしね。
今では、ヘッドフォンの稼働率としては、HD 820が7割、K812が2割5分、ANANDAが5分、といった感じでしょうか。
オープンエアーもカバーするHD 820の出番が一番多くなっています。
仕事をしつつのながら聴きでも疲れないですし、主張しすぎないバランスの良いサウンドでとても使い勝手が良いと感じました。
番外編:アニメ視聴に最強かも…
なんていうか、ある意味極端な使い方になりますが、
・密閉型でサウンドに没入できる
・音場はそこそこの広さで、ボーカル域の解像度が高く聴きやすい
という特徴のあるヘッドフォンなので、アニメを見る時にめちゃくちゃ便利です。
AKG K812を使うとワイド過ぎて声も遠くなってしまい聴き取りづらい感じがあるのですが、HD 820だとすぐそばで話しているような錯覚に陥ります。しかも抜群に聴き取りやすい。
なんかもったいない、というか凄い使い方ではありますが、アニメを見る時にHD 820、最強です。
竜とそばかすの姫とか、大音量で観ると楽しいですよ。
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