古くなったルーフボックスをDIYで塗装して綺麗に修復してみる

DIY

エクストレイルで使っていたINNOのルーフボックスですが、車の入替に伴いDIYで着色することにしました。
かなり古いものなので塗装が劣化しているのと、シール部分も割れて劣化しており、状態としてはかなり良くない部類でしたので、次に乗せる車が白なので同じ色で塗装してみました。

塗装対象のルーフボックス

今回塗装するのはこちら。
中古で買った物なので型番は不明ですが、おそらく、INNO ルーフボックス エアークルーザー BR590と思われます。

塗装前のルーフボックス。両開きでかなり容量があるものなので、犬用のケージやカートなど、いろいろなものを詰め込んでおくのに便利なのです。
ただ、シルバーの色も褪せてきている上に、シールも劣化でバキバキに割れてしまっている状態。
傷も多いので綺麗にしたいところです。

シールは劣化しまくって剥がせる気がしなかったので、サンダーで削り取ることに。
熱すると接着剤が柔らかくなって剥がせるのですが、シール自体がボロボロになってしまうとこの手も使えません。
しかもルーフボックスは熱を加えると変形する可能性もありますので、削ってしまったほうが良いです。

塗装に必要なアイテム

塗装に必要な物ですが、スプレー缶、耐水紙やすり、コンパウンド、サンダー、ポリッシャーといったところです。
全て無くても大丈夫ですが、サンダー、ポリッシャーは持っていると作1業速度が格段に上がります。

また、作業用の台として使っていなかった物干し台があったので、アルミパイプを切断して2本のバーが平行になるように調整し、台座として使用しました。
私が持っている物とは違いますが、こんな感じのものです。

スプレー缶

今回塗装した色は、日産のQABブリリアントホワイトパール3Pというカラーになります。
ホワイトのメタリック色なので、塗料は下塗り用の白と上塗り用のクリアーパールの2色が必要です。

ホルツの塗料を利用しました。
今回塗装するルーフボックスくらいの大物になると缶スプレーだとコストパフォーマンスが悪く、スプレーガンの方が良いのですが手持ちのスプレーガンがプラモ用の小さいものしかなかったので、缶スプレーを大量買いしました。

ホワイトは下地の色が透けやすいので、かなり厚く塗装する必要があります。最初3缶用意したのですがまったく足りず、結局5缶使用しました。
微妙に薄いところがあると目立ちますので、十分な量のスプレーを用意しておくことをオススメします。

上塗り用のスプレーは2缶もあれば十分です。クリアーにメタリックのフレークが入った塗料ですので、あまり厚く塗ってしまうとメタリックが派手になってしまいます。

下回りはアクセントになるように、黒で塗ることにしました。
つや消しブラックとかでも良いのですが、エクストレイルに乗せるのでSUVっぽくチッピングブラックで塗装することにしました。
チッピング塗料ですが、車の足回りを保護するための皮膜が厚く、弾性のある塗料で無骨な感じに仕上がるのでオススメです。

塗装面積が広いので2缶用意しましたが、使ったのは1.5缶でしたのでちょうど良い量でした。

サンダー

光沢色をスプレー缶で塗ろうとすると、かなり難しいです。
というのも、スプレー缶はどうしてもガスが減るとスプレーの粒度にムラが出て、大きめの粒が塗装面に凹凸を作り、梨地と言われる細かい凹凸がある状態になりやすくなります。特に使い終わる間際にはドバッと塗料が出ることもあるので注意です。
その点エアーガンは均一な粒子が出ますので綺麗に塗装出来るので便利です。

スプレー缶の塗装で梨地になってしまった場合は、600~1000番程度のヤスリで表面を平滑にして、その上からクリアーを吹くと綺麗になります。
ヤスリがけを手で行っても良いのですが、面積も広くかなり手間がかかりますので、機械を使った方が便利です。

我が家にはたまたまリョービのサンダーがありましたので、これにタミヤの耐水ペーパーを取り付けてヤスリがけしました。

このサンダーに、タミヤの耐水ペーパーを取り付けます。
タミヤのプラモ用の用品ってどれも質が高く、車用のものよりもはるかにオススメです。

塗装前の表面処理には400番を、塗装後に梨地を均すのには600番と1000番が使えますので、このセットが1つあると便利です。

ポリッシャー

下地塗り→上塗り→サンダーで平滑化処理→ウレタンクリアでコート、というように仕上げるのですが、今回はさらにウレタンクリアで塗装した後に乾燥させ、さらにサンダーで磨いてから仕上げのクリアーコートを行い、最後にさらにサンダーをかけて仕上げにポリッシャーで磨く、という工程を行いました。
というのも、クリアーコートで使った2液ウレタンスプレーの粒子が思ったよりも大きく、塗装しているところはいいのですが、周囲がどうしても凸凹になり、完全な鏡面仕上げにならなかったためです。

ポリッシャーですが、別途用意するのはもったいないので、手持ちのインパクトを使用することにしました。
インパクトの6角軸に取り付けられるポリッシャーヘッドがあるので、これを買っておくと便利です。
単なる円柱軸のものはインパクトに取付不可なので注意してください。

研磨剤ですが、3000番のコンパウンドがあれば十分です。
3000番というと粗めな感じですが、水をかけつつあまり力を入れずポリッシャーを当てると、3000番でも綺麗な光沢に仕上げることが可能です。

インパクトをポリッシャーとして使う場合、2点ほど注意があります。

1つは、回転が速すぎるとコンパウンドが飛び散って辺り一面コンパウンドまみれになります。
服ももちろんコンパウンドまみれになりますので、汚れても問題無い服装で作業を行いましょう。

2つめは、インパクトが安物だとポリッシャーの抵抗に負けてしまい、回転しなくなってしまう、熱を持って作業が出来なくなる可能性があります。
ポリッシャーのスポンジに水分を含ませつつ、軽い力で作業を行えば問題ありません。
一気に作業しようとすると逆に傷が付いたりしますので、焦らず地道に、が一番です。

塗装してみる

まずは、塗装しやすい下回り。
キャリアをひっくり返し、開いた状態でチッピングコートで塗装していきます。
凹凸部分にも綺麗に塗料が付くように、まんべんなく塗っていきます。

上側ですが、綺麗に仕上げるコツは下塗りの白塗料をケチらずにとにかく厚く塗ることと、塗る場合は一気に厚く塗るのではなく、薄く均等に、をひたすら繰り返すということです。
一気に厚く塗ると塗料が垂れますので厳禁です。3~4回塗って下の色が完全に見えなくなるくらいの感じで作業すると良いかと思います。
また、凹凸の角部分はサンダーが当たって塗料が削られやすいので、厚めに塗っておくと良いかと思います。

下塗りが終わったらメタリックの上塗りを行って、ベースの塗装は完了です。
十分に乾かしたら、サンダーをかけて塗装を均しておきます。

上塗りのクリアーを吹いた状態。
思ったよりも少しメタリックが強くなってしまいましたが、まあ、綺麗に仕上がったので良しとしましょう。

サンダーをかけて表面を均一に整えたら、2液ウレタンクリアーで仕上げの塗装をします。
ウレタンクリアーを塗ると仕上がりがまったくの別物になりますのでオススメです。
ただ、2液ウレタンって結構高いので、その点が悩みどころです…。

2液ウレタンクリアーですが、個人的にはイサム塗料のエアーウレタンがオススメです。

今回、ソフト99とホルツ、イサム塗料の3社の塗料を使いましたが、スプレーの粒度が細かく、均一に綺麗な光沢面に仕上げやすいのはエアーウレタンでした。
ホルツ、ソフト99共に粒子が大きめで、塗装している縁の部分がどうしても凹凸の梨地になりやすいです。

ウレタン塗装ですが、2缶使って下塗り→サンダーで仕上げてさらに3缶使って仕上げ→気になったところをサンダー&ポリッシャーで仕上げ、という作業を行いました。

完成!

手間はかかりましたが、DIYでこれくらい光沢が出れば十分ではないでしょうか。
この後、INNOのラベルを貼り付けて、ガラスコートして完成となります。

下回り。
チッピングブラックが良い感じです。
壁に飛び散ったコンパウンドを見ていただくと、惨状が解るかと思います…。
服もこんな感じですので、くれぐれも、汚れても大丈夫な服装で作業を行ってくださいね。
画面に映っているぼろ切れは、傷防止の毛布です。(犬がビリビリにして廃棄するやつの再利用)

DIYでも、頑張ればこれくらい綺麗に仕上がります。
かかった費用ですが、大量の2液ウレタンスプレーを使用したので、2万5千円くらい、といった感じでしょうか。(サンダー、ポリッシャーなどの工具代除く)
店に塗装を頼んだ方がはるかに手間もかからず、費用的にもあまり変わらない?くらいで仕上がりそうですが、DIYだと愛着も沸くので良しとしましょう。

車が納車されたので、載せてみました。
ベースバーも今までのは錆びて変形してしまったので新たに買い換え。
白と黒のコントラストが良い感じです。

車と同じ色で塗装したので、マッチングは完璧。
ただ、微妙にルーフボックスの方が白が強い?ような気がします。

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