品のある佇まい。IWC ポルトギーゼ セブンデイズIW500107 ホワイト

その他

会社の役職に就いた記念で買った1本。
といっても、その会社は既に辞めてたりしますが…。

IWCといえば、超耐磁性能の代表モデルであるインヂュニアやパイロットウォッチ、アクアタイマーなど魅力のある時計を数多くリリースし続けている、スイスを代表する時計メーカーの一つ。
知る人ぞ知るというか、ロレックスやオメガ、ブライトリングのように誰でも知ってるブランドではないところも好きなポイントです。

ラインナップの中でも個人的に一番好きなのが、クラシカルな佇まいが際立っているポルトギーゼシリーズです。

世界中の海を旅してきたポルトガルの船乗りからの「正確な腕時計を作って欲しい」というリクエストに応えるため、あえて懐中時計のムーブメントを腕時計に使用し、当時としてはあり得ないビッグサイズ・ウォッチとして登場したのが、初代ポルトギーゼです。
その流れを今日まで脈々と受け継いだポルトギーゼは、ビックフェイスの代表格として今の時代においてもその人気を保っているモデルとなります。

IWCを代表するシリーズであるポルトギーゼの中でも、このポルトギーゼ 7daysはIWC自社製ムーブメントであるcal.51011を搭載した傑作と言えるかと。
ブラック文字盤のモデルもありますが、個人的にはホワイト文字盤にブルースチールのリーフ針という組み合わせのIW500107は何ともいえぬ品があり、極めてIWCらしいモデルかと思います。
光の角度で表情を変えるブルースチールの針はとても美しいです。

シースルーバックのサファイヤクリスタルを通して見えるcal.51011は圧巻。
ペラトン式巻き上げ機構を復活した傑作ムーブメントであるcal.5000シリーズの中でも、21,600振動にハイビート化され、フリースプラング機構を実現したcal.51011は、7日に及ぶパワーリザーブと正確性において、とても使い勝手に優れています。

大きな香箱と、それを巻き上げる効率の良いペラトン式巻き上げ機構と相まって、7日という長大なパワーリザーブを有しながら、日常的に使用していればパワーゲージは7日を切ることはほぼありません。

ブルースチールの針も角度や日の光によって様々な表情を見せますし、cal.51011の存在感も圧倒的。
かといって、洗練されたデザインで自己主張すぎることもなく、さりげなく装着できる、とてもIWCらしいモデルではないでしょうか。

ポルトギーゼといえばやはり人気はクロノグラフかと思いますが、クロノグラフも端正な佇まいですばらしいモデルです。
とはいえ、やはり個人的には傑作cal.5000シリーズの流れを汲む自社製ムーブメントを搭載しており、なおかつcal.51011の直径によって決まったビッグケースという点で、7daysの方が好みです。
クロノグラフには無いヒストリカルなレールウェイ・インデックスを採用した文字盤と、裏はシースルーバックという点も良いですね。

デカ厚時計が流行る中、時計の心臓部であるキャリパーのサイズによって合理的に決まった大きめなケースサイズは、懐中時計のムーブメントをそのまま腕時計に使用したという、初代ポルトギーゼが誕生した歴史を彷彿とさせてくれます。
ケースサイズは巨大なのに、裏を見るとこぢんまりしたメカが収まっている時計も多く見かけますが、ちょっとガッカリします。

時刻によって様々な表情を見せてくれるポルトギーゼ 7daysですが、なかでも長針と短針が重なった時に見せる雰囲気も何ともいえません。
緩やかな弧を描いたリーフ針が重なって1本になるシルエットは、とても美しいです。

そこそこ使い込んでいるので、ケースに汚れ、傷などありますが、またそれも味ということで。

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