Cherryスイッチ・日本語・60%レイアウトという、珍しいキーボードBlack Queen

PC周辺機器

先日購入した、Grolious Pandaスイッチですが、Archissのキーキャップだと軸が上ハウジングと擦れてカサカサいうためにすこぶる打鍵感が悪かったため、元のHoly Pandaに戻すことにしました。
余ったGrolious Pandaスイッチ、どうしようか…と悩んでいたのですが、CenturyのBlack Queen茶軸が中古で手に入ったので、これに取り付けることにしました。
という訳で、Black Queenについてレビューしてみたいと思います。

Cherryスイッチ・日本語・60%レイアウトのレアモデル

一般的なテンキー付きのキーボードを100%とすると、テンキーレスのものを80%キーボード、テンキーレス&ファンクションキー・カーソルキー・Deleteキーその他諸々を省略したものを60%キーボードと言います。
決して、キーの大きさが60%な訳ではありません…。

60%キーボードのメリットは、なんといっても小型なこと。
キーは数字キーからスペースキーまでの4段しかありませんし、テンキーもなければカーソルキーも無い、ということで幅はエンターキーまでの部分しかありません。
そのため、机の上に置くと極めてコンパクトなキーボードです。

Maestro 2Sとの比較

上の写真は、Maestro 2Sとの比較になります。
Maestro 2Sはテンキー有りのキーボードでありながら、幅を80%キーボードとほぼ変わらないサイズに抑えた特殊なレイアウトを採用していますが、それよりも遙かに小さいのが解るかと思います。

フレームのサイズも極限まで抑えてありますので、設置面積に関しては極小となり、狭い机でも問題無く設置出来ると思います。
英語キーボードでは60%キーボードは多数販売されていますが、日本語レイアウトの60%キーボード、しかもCherryキー採用のものって珍しいと思います。

使うには慣れが必要

この文章はBlack Queenで入力していますが、キーが省略されている分、使うのには慣れが必要です。
フルキーボードからBlack Queenに交換してみて不便だ、と思ったのは以下の点です。

  • ESCキーが無い(fn+半角/全角キーでESC)
  • カーソルキーが無い(fnキー併用で利用可)
  • 無変換、変換キーが無い(fnキー併用で利用可)
  • 底面にスタンドがない(角度固定)

といったところです。
テンキーなどが省略されている点についてはちゃんと考えられていて、キーの割り当てを交換することで使い勝手を向上させることが可能です。

ESCが独立したキーとして存在しないのは不便なのですが、裏面のディップスイッチを切り替えることで、半角/全角キーとESCを入れ替えることが出来ます。
出荷時は半角/全角キーになっていますが、ESCキーに切り替えて、半角/全角キーはfnキーを押しながらESCを押すことで切り替えることができるようになります。

キーが省略されているためキーはよく使うことになるのですが、fnキーはスペースキーの右側なので、どうしても親指で押す必要があり、イマイチ使い勝手がよくありません。
そこもちゃんと考えられており、左側にある、Caps Lockキーをキーに設定することが可能です。
Caps Lockって使うことがないキーなので、ここをfnキーにしておくとキー操作が楽になります。

キーキャップがしょぼい

Black Queenを使って最初に感じたのが、打鍵感のチープさ。
購入したのがCherry MX茶軸採用モデルだったのですが、タクタイルスイッチの打鍵感はHoly Pandaに慣れてしまったのでCherry茶軸がチープに感じる、というのもありますが、キーキャップがあまりに薄く、ペラペラなので余計に茶軸のチープ感が際立ってしまっています…。

ペラペラなキーキャップ

キーキャップの硬さは打鍵感にも関係してきますので、もう少し質がよいものを使って欲しかったところです…。
OADGキーボード(いわゆる日本語キーボード)ってキーキャップの交換は難しいので、出来れば上質なキーキャップが取り付けられているキーボードの購入をお勧めします。

本体ががたついている

裏面のコーナーに4カ所、滑り止めのゴムが貼り付けられているのですが、4点がぴったり設置せず、微妙にぐらぐらする個体があるようです。
私が購入したものも、微妙にガタガタしましたが、本体の左右を持って、えいっと捻ってやることで強引に平行に矯正することが可能です。

なぜこのような意見が多いのかなぁ…と思って分解してみたところ、思った以上にボトムケースのプラスチックが薄く、補強のリブも薄すぎるため斜め方向にずれやすいことがわかりました。

分解したボトムケース。
補強の横方向のリブがすさまじく薄く、真横はまだマシなのですが少しでもひねると簡単によじれてしまいます。
5点のネジでキーボードの金属フレームに固定するので強度は増すのですが、金属フレームも心なしか薄めで強度が低そうです。
もう少し、ケースの強度を上げると剛性も出るし、打鍵感が向上するので良いのですが…。

キースイッチを交換してみる

Black Queenを購入した目的が、キースイッチをGrolious Pandaに交換するためですので、さっそくキースイッチを交換してみました。

このBlack Queen、キーにLEDが組み込まれており、青または赤でキーの文字が光るようになっています。
このため、PCBにはキースイッチ用のほかに、LEDを取り付けるための穴も空いています。
LEDはスイッチよりも取り付け用の穴も小さいため、取り外し・取り付けが面倒です。また、1つのキーを外すのに4カ所のはんだを除去する必要がありますので、キーの交換は面倒なのであまりオススメできません。

スイッチをGrolious Pandaに交換し、LEDを取り付けた状態でUSBに接続し、点灯するか確認します。
スペースキーにはLEDがありませんが、その他の部分にはLEDが取り付けられており、結構明るく光ります。

キースイッチを交換してみたところ、Grolious Pandaのサクサクとしたタクタイル感が生きるようになり、Cherry MX茶軸のもっさりしたタクタイル感とうって変わって快適になりました。
しかし、キー交換はかなり面倒なので、もう一度やるのは遠慮したい感じです…。

評価

Cherryキーの種類も選べるし、日本語としては珍しい60%キーボードですので、比較する他社製品があまり見当たりません。
しかし、すでに終売のため在庫を見つけるのも難しく(Amazonにはあるっぽいです)、また、キーキャップの作りが安っぽいなど不満点もあるため、評価は3.5としました。

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