Maestro 2s / Maestro FL 日本語レイアウトのキーキャップ交換完全ガイド

愛用しているArchissのMaestro 2sですが、カーソルキー、WASDなど一部のキーを除いて交換用のキーキャップは販売されていません。
Maestro 2s、Maestro FLはCherry Profileのキーキャップを採用しているので、USレイアウトであれば豊富な交換用キーキャップが選べますが、日本語レイアウトの場合交換用のキーキャップの入手は絶望的です。
FILCOのMajestouchシリーズは交換用キーキャップがメーカーからラインナップされていますが、FILCOはOEM Profileなのでキーキャップの高さが違います。キー配列がMajestouchと同じMaestro FLの場合は全キーキャップの交換が可能なので問題はないのですが、Maestro 2sは独自配列のため、一部独自サイズのキーがあり、異なるプロファイルのキーキャップを混在させると違和感しかありません。

しかし、諦める事なかれ。日本語配列独自のアルファベット部分などのキーは交換不可能ですが、修飾キーやテンキーなどはUS配列のものと交換しようと思えば交換が可能です。
ただし、日本語レイアウトのため交換不可能なローマ字などのキーキャップは既存流用するため、色の組み合わせに注意しないと、かなりちぐはぐ感が残ってしまいます。
また、問題になるのがキーのフォントで、印字サイズ、ウェイト（太さ）のほかに、Maestroのキーキャップは緩やかなイタリックになっているので、見た目も違和感がないようなものに、できるだけ揃えたいところです。

AliExpressで様々なキーキャップを探していたのですが、今のところベストと思えるものを買ってみましたので、紹介したいと思います。

Maestro 2s / FL 日本語レイアウトのキーキャップ交換で注意する点

Maestro 2sでキーキャップを交換する際に注意すべきキーは、上記の通りです。

キーのR（高さ）が異なるもの：[Delete]、[PageDown]
通常はR2サイズだが、Maestro 2sではR1サイズで高さが異なる

キーのu（幅）が異なるもの：[Shift]、テンキーの[0]
1u幅（通常のキーと同じ幅）のものが必要です。
左のShiftも、英語レイアウトでは2.25uだと思いますが、日本語レイアウトでは2uになります。
ただ、2uサイズのShiftが付属するキーキャップは多いので、問題は無いと思われます。
[Space]キーは、Maestro 2sは3.75uという特殊サイズなので、交換は不可と思われます。

独自のキー：ISOサイズの[Enter]、[半角/全角]、[無変換]、[変換]、[カナ]
ISOサイズの[Enter]ですが、これは日本語レイアウト以外でも使用している場合があり、付属するキーキャップもそれなりに多いです。
それ以外のキーは日本語レイアウトに固有のものなので交換は絶望的で、既存のキーキャップを使用する他ありません。

Maestro 2sで交換が可能なキーは、上記の通りです。
どうしても不可なものは、かなが刻印された日本語レイアウト独自のキーです。
[半角/全角]や[無変換]についても同等のキーキャップはありませんが、別のキーキャップに付け替えても影響は少ないと判断したので、交換可としています。

高品位な2色成形キーキャップ、Domikey Keycaps

Maestro 2sで交換可能なキーキャップについて説明しましたので、早速キーキャップの説明に移りたいと思います。

今回購入したのは、AliExpressで販売されている、Domikeyというブランドのキーキャップです。
いくつかのセットに分かれていて、全て購入すると15,000円を優に超える、キーキャップとしては割と高価格帯に属する製品です。
いくつかのデザインのものがリリースされていますが、濃い色で既存のキーキャップとの相性が良さそうなDOLCHを購入してみました。

Maestro 2sで使用する場合、以下のセットが必要になります。

ダーク系の配色がよく似合う、Domikey Dolch

日本語レイアウトの場合、アルファベットなどのキーは交換できませんので不要です。
Domikeyの場合、上記のように一部パーツのみ販売されているので、組み合わせで無駄なキーが出にくいのが良いところです。
ファンクションキーと修飾キーがセットになったのが、MODセットです。
ただし、[Delete]と[PageDown]がR2サイズなので、R1サイズの[PageUp]などと横に並べると違和感があります。
また、[Enter]がISOサイズではないのと、1Uの[Shift]も無いので、このセットだけでは不足が生じます。このため、追加で以下のセットが必要になります。

不足キーを補うのがこのMOD PLUSセット。
R1サイズの[Delete]と[PageDown]が含まれています。
また、R4サイズにいくつかユニークな1uのキーキャップが含まれていますので、[Windows]、[無変換]、[変換]などのキーとして使えそうです。

MODとMOD PLUSの2セットでも良いのですが、せっかくなのでテンキー廻りのキーも交換してみることに。
NUMPADセットには、テンキーで必要なキーが揃っています。
Maestro 2sは独自レイアウトのため[0]が1Uサイズですが、ちゃんとそのサイズも付属するのが良いところ。

Domikeyでセンスが良いと思うのが、ALT COLORのラインナップ。
派手すぎず、アクセントとなる色のキーキャップがラインナップされています。
1500円くらいなのでついでに買いやすいのもいいところ。
MOD、MOD PLUS、ALT COLORで必要なキーは全て含まれていますが、色を変えてアクセントにするには、ALT COLORも買っておくと良いかと思います。
ISOサイズの[Enter]とカーソルキーがあるので、雰囲気を変えるのには最適です。

Domikey DolchのMOD、MOD PLUS、NUMPAD、ALT COLORを購入して組み替えたキーボード。
Domikeyのキーキャップは白文字の2色成形、Maestro 2sのキーキャップは黒文字の昇華印刷ですがそこまで違和感無く収まっています。
テンキーの数字部分はフォントのウェイトが太いので、元のままでも良いかもしれません。

テンキーを元に戻したのがこちら。
この方が違和感は少ないです。

Domikeyで気に入っているのは、とても高品位な2色成形であること。
2色成形のキーキャップってどうしてもフォントが太くなりがち、あるいはフォントの太さにムラが出やすいのですが、Domikeyのものは細めの文字でコントラストも良く、とても高品質です。
ウェイトが細いので、昇華印刷のキーキャップと組み合わせても違和感が少ないのです。

キーキャップの形状もMaestro 2sのものとまったく同一で、高さもぴったり揃ってますので使っていて違和感がありません。
Dolchを試しに買ってみたところ予想以上に良かったので、追加でVintageも購入してみました。
DolchはTTC Gold Pink軸で使い、VintageはZeal PC Tealio V2で使ってみようかと思います。

思ったよりも明るい色でちょっと違和感？ Domikey Vintage

追加で購入した、Domikey Vintageですが、サイトで見る限りは、このような色使いで良さそうな感じです。
特に、濃い色のキーがMaestro 2sのダークグレーとアイボリー系の明るいキーとの中間色くらいで、良いグラデーションになりそう。

･･･と思って買ったのですが、届いたものはだいぶ色が違っていました。

届いたものは、上記のような色になっていて、特にグレーのキーがまったく違う色になっていました。
これは、サンプル写真が悪いのか、仕様が変わったのか･･･。間違って違う製品が届いた可能性も考えましたが、黒文字のキーキャップは他にないので、おそらく間違ってないと思われます。
少し浮いてしまっている感じがして、ちょっと残念な感じ･･･。

カラーバリエーションは豊富だが、モールドが若干甘いGMK 8008

カラーバリエーションが豊富なのが、GMKのキーキャップ。
様々なカラーバリエーションがあり、かつ、割と安価（5000円くらい）で購入できます。
ただ、安いのはモールドは同じだけどGMK製じゃないものもあるようですが、AliExpressで見分ける方法が解りません･･･。というか、全て複製品のような気がします。
今回、試しにshokoを買ってみましたが、カラー的にはApolloやDMGの方が合わせやすいかもしれません。

グレーのキーが浮いてしまってますねぇ･･･
あと、GMK 8008で残念な点が、文字のモールドが甘いんですよね、エッジが若干ゆがんでいるというか。
コストを抑えるために、劣化した金型を使っているのかもしれません。
その点、価格は高いもののDomikeyの方が高品質です。