心臓肥大が原因で気管支が圧迫され、片方の肺に繋がる気管が潰れてしまった為に肺炎&気管支圧迫によるひどい咳が続き生死の境を彷徨っていた我が家の愛犬(ノーフォークテリア・7.4kg)ですが、酸素室での治療の結果ほぼ問題無く日常生活を送れるまでに復活しました。
酸素室と酸素発生器をあらかじめ用意していたのでどうにか乗り越えられたのですが、酸素吸入は急に必要になることも多く、事前に十分な情報収集を行うことが出来ない場合もあると思います。
今回の介護で解った点などをご紹介したいと思います。
酸素発生器は発生量の大きい物を選ぶことが重要
私が使っている酸素発生器は、MAF mini 2.5というモデルです。
酸素率は50~90% ± 3%(2.5~5L/分)ですが、最大90%の濃度の酸素を発生するのは風量2.5L/分以下の時で、風量か増えるに従い酸素濃度は低くなり、5L/分では50%となります。
Amazonでもよく見かけるMAF mini 1.5と比べると約1.7倍の酸素生成能力を持ちます。
後ほど紹介する酸素室(60cm×40.5cm×46cm)で使用していましたが、酸素室を密閉した状態で、最大酸素濃度35%程度となりました。
MAF 1.5だと酸素発生量が少ないので、ここまで酸素濃度は上がらないと思います。
よって、個人的にはMAF 2.5の方が安心感もありオススメです。
メルカリなどで中古品を購入する場合、ゼオライトの寿命に注意する必要があります。
酸素発生用のゼオライトモジュールはMAF 2.5の場合2,000時間が寿命となりますので注意してください。交換部品は30,000円程度のようです。
使用時間はディスプレイに表示されますので確認が可能です。
酸素室は大きすぎず、小さすぎず、適切なサイズを選択すること
酸素室のサイズですが、ペットがゆっくり寝られるサイズが理想ですが、あまり大きすぎると酸素濃度が十分に上がりませんので、大きすぎず、小さすぎず、といったサイズが良いと思います。
私が使っているものとはちょっと違いますが、このようなものを使用しました。
脇に空いている穴は手を入れてペットをケアするためのものですが、ここに自作クーラーを入れて室内温度を調整していましたので、あると便利です。
通常のケージにラップを巻いたりして密閉することも出来ますが、掃除などを考えると専用の酸素室が一つあると便利です。
酸素濃度計はUNICOM OX-Plusがオススメ
酸素濃度計が無いと酸素室の酸素濃度が測れませんので、必須アイテムです。
MAF 2.5使用時には酸素濃度が30%を超えますので、Amazonで売られている安価なセンサーでは計測上限を振り切ってしまうので意味がありません。
値段は高いですが、UNICOM OX-Plusは100%濃度まで測定できますので、オススメです。
ケージ内の温度管理はとても重要
ペットの体温でケージ内の温度が上昇しますので、室内に温度計は必須です。
下のような小型の温度・湿度計を酸素ケージに貼り付けておくと便利です。
エアコンで室内をガンガン冷やしても、酸素室は密閉空間なので温度はほぼ下がりません。
酸素室内に保冷剤や凍ったペットボトルを置く方法もありますが、これだと長時間持続しませんので、夜間などに交換する必要があります。
酸素発生器のチューブを冷やす方法もあるようですが、焼け石に水でしょう。
個人的にオススメなのは、ペルチェ素子を使った酸素室専用のエアコンを取り付けることです。
上記のエアコンですが、冷暖房切替可(+と-を逆にすればOK)、サーモスタットによる動作制御が可能です。
24℃に設定しておくと、24℃以下になると自動停止し、設定温度(初期設定は2℃)温度が上昇し、26℃になると動作が再開します。
このクーラーのおかげで酸素室内の温度を管理でき、犬も落ち着いて寝られるようになりました。
専用のクーラーも販売・レンタルできるようですが、先ほどのものなら1万円以下で製作できますのでオススメです。
備えあれば憂いなし。
急に必要になったときに手配できるよう、事前に購入しておくか、あるいは情報を収集しておくことをお勧めします。
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