TA-10Rには12AU7という真空管が搭載されていますが、今はおそらくMullard製と思われるECC82に交換して使っています。
TA-10R、背面に電源スイッチが配置されていることもあって電源を切り忘れること多数…。真空管は寿命はそこそこ長いですが基本消耗品なので、音の良い球はなるべく温存したいので、電源切り忘れで放置ってのはあまりよくありません。
真空管アンプって、特にヴィンテージ管になると音質は良いけどできるだけ温存したいこともあって、何を使うか迷うんですよね…。
さて、そんなTA-10Rですが、気軽に使える真空管に交換するのもありかなぁ、と思って探していたところ見つけた、GE製の6829という真空管を購入してみました。
6829は12AV7という真空管の高信頼管(軍事用などで精度が求められる用途の真空管)になります。12AU7の互換球ではなく、μ(ミュー)が異なるなどの相違点はありますが、12AU7と差替が可能です。
12AU7に比べると6829はμが高く高利得なので、場合によっては音に歪みが出る場合もあるとのことですが、TA-10Rでは大丈夫のように感じました。
6829ですが、12AU7との最大の違いは球の高さです。
サイズを比較するとこれくらい違います。
TA-10Rのフィンガーガードですが、真空管の高さが増えても干渉しないよう、一部分がくりぬかれた形状になっています。
このため、6829の高さであればフィンガーガードをギリギリ取り付け可能です。
フィンガーガードは脱着式ですので、もし6829よりも高さのある真空管を取り付ける場合でも、フィンガーガードを外してしまえば問題ありません。
6829を取り付けたTA-10R。
これくらい高さのある真空管だと主張があって良いですね。
さて、肝心な音ですが、ECC82とくらべるとメリハリがあって元気、といった感じです。
これは真空管自体の音質の違いに加え、μの変化による影響もありそうです。
全域に渡ってしっかり鳴らしてくれる傾向の音質なので、ロックとかポップスの場合、6892の方が良いんじゃない?と思うことも。
というわけで、ここぞ!という時に音楽をしっとりと聴きたいときはECC82を、それ以外の常用は6829を使うことにしました。
6829ですが、あまり人気が無い?こともあって、安く購入出来るのが良いところです。
アメリカのジェネラルエレクトリック社製の高信頼管であるにも関わらず、1本千円台で購入可能です。
これくらいの価格なら、ストックを何本か持っておいても懐に痛くないですし、気軽に使えると思います。
さすがにMullardとかは1本2万円弱なんてのもあるので、おいそれとは使えませんからね…
6829、TA-10Rと組み合わせるのには良い真空管だと思います。
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