今の会社は100%テレワークなので、家でPCを使っている時間がとても長いです。
そんな仕事中の環境を快適にするために、PCのスペックを上げたり、液晶モニターを使いやすいものに買い換えたり、いろいろ手を入れているわけですが、仕事中に音楽を流しっぱなしにしていることもあって、PCオーディオ環境にもいろいろこだわったりしています。
いろいろスピーカーを買い換えたり試行錯誤ですが、PCオーディオ環境って極端なニアフィールドなので、大きなスピーカーは置けません。
しかも、モニターの後ろはすぐに壁なので、オーディオスペースとしてはかなり制約が高い…というより、セッティング的に厳しいものがあります。
今のところ、これだ!と満足できる環境が整いましたので、紹介させていただきたいと思います。
スピーカー:ELAC BS310 Indies Black
PCオーディオ環境で一番の問題は、スピーカーをどうするか、という問題です。
前述のように設置環境としてはかなり制限が多い上に、かといって小型スピーカーだと音質的に満足できるものがほぼ皆無です。
そんな中たどり着いたのが、ELACのBS310。123×270×208mm(幅×奥行き×高さ/グリル装着時)というとてもコンパクトなスピーカーなのですが、アルミ製の強靱なキャビネットに、ELAC珠玉のJETツイーターと11.5cmのウーファーユニットからは、スピーカーのサイズからは想像出来ないサウンドが奏でられます。

現行モデルのBS312でも良いのですが、さすがに現行モデルはまだ中古価格がそこそこ高いので、1モデル前となる、BS310の最終モデルにしました。
それに、Indies Blackは見た目も完全真っ黒でかっこいいでのです。見た目重要!
机の上を有効に使うため、スピーカーは壁掛けブラケットを使って固定しています。
机の上にスピーカースタンドを置かなくて良いので、モニターアームと併用すると机の上がとても広く使えます。
ELACというとハイスピードなアンプと組み合わせるイメージが強いですが、案外真空アンプでドライブしてもいい音が鳴ります。
JETツイーターの反応性が良いので、真空管との相性も良いような気がします。
アンプ:EL12プッシュプル・モノアンプ&Cayin A-300B
アンプは2組、3台の構成で、アンプセレクターを介して使い分けています。
音の繊細さが素晴らしい、EL12真空管をプッシュプルで使用したモノラルアンプ×2台と、300Bの力強さが光るCayinのA-300Bとなります。
それぞれ別々のDACに繋いでいるので、PC側で出力を切り替えています。
EL12プッシュプル・モノアンプ

古典直熱3極管並の素晴らしい特性を持つ、ヨーロッパの5極出力管、EL12。
シーメンス、テレフンケンなどヨーロッパの大御所が作っていた真空管だけに、品質も良好です。
国内ではイマイチ知名度に欠ける…というかソケットの特殊性もあって、あまり見ないですね。
このアンプは、プロのアンプビルダーの方が作られたものを中古で購入したものです。
初段にはMullardのECC32をチョイス、EL12は管の内側が磨りガラスになっている、テレフンケンの初期モデルを使っています…が、1本ダメになったので探し中です。
整流管としては珍しく、CK-1006を使っていますので、ガス放電が青く綺麗です。
真空管が貴重なので、音は良いのですが出番が少ないアンプでもあります。
Cayin A-300B

中国ではオーディオブームの波に乗って様々なメーカーが登場していますが、クオリティー的にも中国とは思えない製品を作るところも出てきています。
Cayinも中国メーカーですが、作りの重厚さ、デザインセンスなど見ても、一流だと思います。
300Bシングルのアンプですが、左右チャンネルでそれぞれ1段目が6SL7、2段目が6SN7、出力管の300Bと、整流管の5AR4という構成です。
すべての管が今でも製造されていることもあり、使う機会が多いアンプでもあります。
現在は、整流管を安価な5U4GBにし、300BはPSVANEのものにしています。
低域の迫力はやはりパワーのある300Bだけあって、インパクトがあります。
DAC:S.M.S.L Sanskrit 10th MKII&Olasonic D1

DACは、 S.M.S.L Sanskrit 10th MKIIと、Olasonic D1を使っています。
S.M.S.L Sanskrit 10th MKIIはDACとしてAK4493EQを使ったハイエンドモデルなのですが、コスパに優れた製品を作るS.M.S.Lだけあって、お値段はなんと1万円ちょっと。お買い得ですねぇ…。
出力が固定なので、プリ機能を持つCayin A-300Bに繋いで使っています。
Olasonic D1はBurr-BrownのPCM1792を搭載しているDAC兼ヘッドフォンアンプで、AK4493EQとはまったく違った音の傾向が楽しめます。
こちらは雰囲気的にもEL12との相性が良いのと、出力が可変なので、EL12アンプと繋げて使っています。
PCオーディオも奥深くて面白い…
PC環境でニアフィールドのオーディオ環境を整えている方もそこそこいらっしゃいますが、皆さんアプローチ方法が違っていて興味深いです。
私は真空管アンプ+ELAC BS310という異色の組み合わせにしていますが、高品位のパワードスピーカーを使っている方も多いですね。
BS310の実力からすると、本領を発揮できないセッティングで使っているのでかわいそうな、もったいないような気もしますが、使用頻度としては一番高いシステムでもあるので、まあ、良いでしょう。
最も、この組み合わせでないと今の音は出ない訳ですし。
ちなみに、モニターの下にちょこんとある、BOSEのCompanion 3は、単なるモニターの脚です。
夏の間は真空管アンプだと熱いので、使うかなーと思って買ったもので、一応繋いでいますが今のところ出番なしです。
むしろ、重ためのEV3895を支える脚として活躍してくれております。
大きめのモニターって、キー入力の振動とかで揺れたりするので、気になるんですよね…。
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