先日、メインPCのデータを守るためにGOLDENMATEの800W UPSを導入しました。

我が家はソーラーカーポート+蓄電池を入れているので停電しても電気は使えるのですが、系統が落ちて蓄電池に切り替わるまでの5秒ほどの瞬断だけは避けられず、その一瞬でPCが落ちてしまうという弱点を埋めるためにUPSを導入しました。
PCのバックアップデータと重要性が高いデータはSynology DiskStation 220+(NAS)に保存しているのですが、こちらも書き込み中の電源断によるデータやファイルシステムを傷めるリスクがあるため、こちらにもUPSを導入することにしました。
ただ、PCと違ってNASは消費電力も少なく、また、ACアダプタによる給電のためGOLDENMATEほどの高性能なUPSは不要です。守る相手が違えば、必要なUPSも違うため、NASとネットワーク機器専用にもう1台、APCのBE425M-JPを追加で導入しました。
PC用のUPSとは別に、もう1台購入した理由
理由は簡単で、設置している部屋が異なるためです。
仕事用のPCは私の部屋に設置していますが、光回線の引き込みは隣の部屋のため、ONUやルーター、NASなどのネットワーク機器は隣の部屋に設置しています。
保護する対象がNAS・ルーター・ONUなので、ハイスペックなUPSは不要です。
- いずれもACアダプタ(スイッチング電源)で動作する小電力機器
- アクティブPFC電源ではないので、矩形波でも問題なく動く
- 消費電力は3台合わせても数十W程度。大出力も大容量も不要
- 上記をまとめると、矩形波・小容量・とにかく安いUPSで必要十分
要するに、ハイスペックなUPSをネットワーク機器に使うのは過剰です。守る相手のレベルに合わせて道具を選ぶ。要するに「適材適所」ということです。
APC BE425M-JPを選んだ理由
とにかく安い・小さい・軽い
このクラスのUPSの中でも、APCのBE425M-JPは実売で1万円を切る安価なUPSです。(執筆時点。価格は変動するのでリンク先でご確認ください)
本体重量はわずか約2.95kg、サイズも140×253×105mm(H×W×D)とコンパクトで設置も容易で、ネットワーク機器の脇にちょこんと置けます。
矩形波で問題ない用途だから、安さに振り切れる
前述のとおり、繋ぐのはACアダプタ駆動の機器ばかりです。
矩形波出力でも動作に支障がないので、わざわざ高価な正弦波UPSを選ぶ必要がありません。「矩形波で割り切れる用途」なので、価格最優先で問題ありません。
ファンレスで完全無音
BE425M-JPは冷却ファンを持たないファンレス設計です。なので動作音はゼロ。
NASやルーターは24時間つけっぱなしの機器なので、その電源を守るUPSも当然つけっぱなし。そこが無音なのは、地味ですがかなり重要なポイントです。
APCという安心感
UPSの老舗であるAPC(シュナイダーエレクトリック)製というのも選定理由のひとつです。
交換用バッテリーの入手性が良く、サージ保護もしっかりしています。落雷の多い時期のお守りとしては、ブランドの信頼性も重要かと思います。
BE425M-JPのスペックと、GOLDENMATEとの違い
先日購入した、GOLDENMATE 1000VA Pro/800WとBE425M-JPは同じUPSですが、性能としては対極となる製品です。
| APC ES 425(BE425M-JP) ※今回・NAS/ネットワーク用 | GOLDENMATE 1000VA Pro/800W ※PC用 | |
|---|---|---|
| 出力 | 425VA / 255W | 1000VA / 800W |
| 出力波形 | 矩形波 | 正弦波 |
| バッテリー | 小型シール鉛蓄電池 | リン酸鉄リチウム(LiFePO4) |
| 給電方式 | 常時商用給電 | 常時商用給電 |
| 切替時間 | 4ms(標準)/10ms(最大) | 8〜20ms |
| コンセント | バックアップ4+サージのみ2 | 8ポート |
| 本体サイズ(H×W×D) | 140×253×105mm | 250×100×330mm |
| 重量 | 約2.95kg | 約5.8kg |
| PC連携(自動シャットダウン) | 非対応 | なし |
| 想定用途 | ACアダプタ機器の瞬断保護 | PC(アクティブPFC電源)の瞬断保護 |
どちらが上・下という話ではなく、用途に対して過不足のない方を選ぶのが正解、ということです。NASとルーターであれば800Wの正弦波UPSは不要ですし、逆にPCに255Wの矩形波UPSでは力不足である上に矩形波というデメリットがあります。
矩形波は大丈夫か
「矩形波UPSはPCに使うな」とよく言われるので、不安に思う方もいるかもしれません。ここを少し補足しておきます。
矩形波(疑似正弦波)で相性問題が出るのは、主にアクティブPFC回路を積んだPC用電源です。これらは正弦波を前提に設計されているため、矩形波だと停電時にうまくバックアップできず落ちたり、異音が出たりすることがあります。
一方、NASやルーター、ONUのACアダプタ(スイッチング電源)は、もともと幅広い入力を許容する設計なので、矩形波でも基本的に問題なく動きます。ですので、ACアダプタ機器だけを繋ぐと割り切れる今回のような用途なら、矩形波UPSでも問題ありません。
実際に使ってみて
設置は拍子抜けするほど簡単で、機器のACアダプタをバックアップ側のコンセントに挿すだけ。コンセントは間隔が広めに取られていて、かさばるACアダプタでも隣を塞がずに挿せる配慮がされています。

前面のLEDで商用電源/バッテリー/要バッテリー交換の状態が分かるようになっており、アラームはクイックミュートで黙らせることも可能です。
ファンレスなので、当然ながら動作音は一切ありません。
初回利用する際に、バッテリーを接続する必要があります。
といっても接続は簡単で、裏面にある端子を引き抜いて差し込むだけ。


左はバッテリー接続前の状態。黄色い端子を引き抜いて、差し込むとバッテリーの接続が完了します。
注意点
省電力機器用のUPSと割り切って使う前提なら不満はないのですが、製品の特性上、押さえておきたい点を挙げておきます。
- バッテリーは鉛蓄電池
期待寿命は3〜5年(25℃環境)なので、数年に一度の交換は前提です。とはいえ本体が安く、APCは交換バッテリーの入手性も良いので、運用コストは高くはありません。 - 電源管理ソフト非対応
USBポートが無いので、PCとの電源連動機能は使用できません。長時間の完全停電に備えて安全にNASを落としたい、という用途なら本来は不向きです。我が家の場合は「蓄電池に切り替わるまでの数秒を埋めるブリッジ」と割り切っているので、自動シャットダウン連携は不要です。 - フル負荷(255W)時のバックアップは約2分
バッテリーが小さいので、フル負荷での稼動時間は短めです。今回の接続機器は数十W程度なので実際の保持時間はもっと長く、そもそも数秒のブリッジ用途では全く問題になりません。 - プラグの形状にややクセがある
設置するコンセントによっては他のプラグと干渉しそうな形状のプラグです。
設置場所のレイアウトによっては取り回しを確認しておくと安心です。

斜め下方向にケーブルが出ている、独特な形状のプラグ。初めて見ました。
まとめ
APC BE425M-JPですが、
- 安い・小さい・軽い(1万円以下、約2.95kg、ファンレスで無音)
- ACアダプタ機器が相手なら矩形波で必要十分
- APCブランドの安心感とサージ保護
という、「NAS・ルーター・ONUの瞬断保護」にぴったりの一台だと思います。
UPSは「とにかく高性能なものを1台」ではなく、守る相手に合わせて使い分けるのが、無駄がなく合理的だと思います。PCには正弦波・大出力のGOLDENMATE、ネットワーク機器には矩形波・小容量・安価なBE425M-JP。役割をはっきり分けることで、コストも抑えつつ、落ちると困る機器をカバーすることができました。
PCほどシビアではないけれど、NASやネットワーク機器の瞬断・停電はなんとかしたい。そんな方には、安く導入できてかなりおすすめできるUPSです。
このページで紹介している商品のセール情報を受け取ることができます。(Amazon限定)
通知が不要な場合はいつでもこのページで解除できます。 詳しくはこちら >











コメント