PCの買い替えやストレージの増設などで、使わなくなったHDDが余ることがあります。特に、最近ではSSDを使うことが一般的ですので、昔買ったHDDが余る、ということも多いと思います。
こういった場合に便利なのが、内蔵HDDをUSB接続の外付けHDDとして使えるようにするHDDケースです。PCに内蔵してしまうとあまり出番がないHDDでも、USB接続にしておけば、バックアップや大量のデータを移すなどの場合に便利に使えます。
今回は、比較的安価に購入できるORICOの3.5インチHDDケース「DD35-C3」を購入してみました。この製品に決めた理由は、アルミ製のケース、USB Type-C対応、さらに工具不要でHDDを取り付けられるという点です。
実際に使ってみると、HDDの取り付けが非常に簡単で、使い勝手の良い製品でした。
ただし、放熱性については少し気になる部分もあります。
USB 3.2 Gen 2対応で3.5インチHDDを手軽に外付け化
ORICO DD35-C3は、3.5インチのSATA HDDをUSB接続で利用するための外付けケースです。
主な仕様は以下のとおりです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| メーカー | ORICO |
| 型番 | DD35-C3 |
| 対応ドライブ | 3.5/2.5インチ SATA HDD・SSD |
| 最大対応容量 | 20TB(メーカー公称) |
| USBインターフェース | USB 3.2 Gen 2 |
| 最大転送速度 | 10Gbps(USB側の理論値) |
| 外装素材 | アルミニウム合金 |
| PC接続 | USB Type-C / Type-A |
| 電源 | 外部ACアダプター |
USB 3.2 Gen 2対応なので、インターフェースの性能は十分です。一般的な3.5インチHDDではUSB側の10Gbpsという帯域を使い切ることはありませんので、実際の転送速度はHDD自体の性能によります。
通常のHDDを外付け化する用途であれば、十分な仕様だと思います。
3.5インチHDDを動作させるためにはUSBケーブルとは別に電源が必要になりますので、ACアダプターが付属しています。
工具不要でHDDの取り付けが非常に簡単
この製品で特に気に入ったのが、HDDの取り付けの簡単さです。
ケースの側面にあるスライドボタンを操作し、内部のトレイを引き出すだけで分解完了。ネジを外す必要はなく、ドライバーなどの工具も一切必要ありません。あとはHDDをSATAコネクタに合わせてセットし、トレイを元のケースに戻すだけです。

非常にシンプルな構造なので、HDDを初めて外付け化する人でも迷うことはないと思います。
ネジ止め式のケースと違い、いちいちドライバーを用意しなくて良いというのは大きなメリットだと思います。
USB Type-C接続だが、Type-Aにも対応している
PCとの接続はUSB Type-Cです。最近のPCではUSB Type-C端子を搭載することが一般的になっているので、使い勝手は良好です。

また、付属のUSBケーブルにはType-Aへの変換コネクタが付いているため、従来のUSB Type-A端子しかないPCでもそのまま利用できます。Type-CとType-Aのどちらにも対応できるので、接続するPCによってケーブルを買い足す必要がないのは便利です。
デスクトップPCやノートPCなど、複数の環境で使い回す場合にも扱いやすいと思います。
アルミ製ケースだが、放熱性能には疑問が残る
一方で、気になったのが放熱性です。本製品の外側のケースにはアルミニウム合金が採用されており、メーカーも放熱性を特徴として挙げています。
確かにアルミは熱伝導率が高い素材なので、ケース全体を放熱に利用できれば効果が期待できます。
ただし、実際の構造を見ると、HDDとアルミケースが密着するわけではなく、HDDの熱がケースに直接伝わりにくい構造になっています。アルミ製とはいえ、HDDからケースに十分な熱が伝わらなければ、アルミの熱伝導率の高さを生かすことはできません。
さらに、ケースに設けられた通気口もそれほど多くありません。そのため、HDDから発生する熱を外部に逃がすという意味では、あまり効率の良い構造には見えません。
実際のHDD温度を測定して比較したわけではありませんが、少なくともアルミケースだから放熱性が高い、と単純に判断できる製品ではないと思います。

通気口は側面にある、この穴の部分のみ。これでは中にこもった熱が逃げにくいと思われます。
短時間のデータコピーや、必要なときだけHDDを接続するような用途ならそれほど気にならないかもしれません。一方で、大容量データの連続書き込みや長時間の常時稼働に使うのであれば、HDDの温度には注意した方が良さそうです。
特に発熱の大きいHDDを搭載する場合には、CrystalDiskInfoなどで実際の温度を確認しておくことをおすすめします。
安価で手軽。HDDの再利用にはおすすめ
放熱性については多少気になる部分があるものの、それ以外についてはよくできた製品だと思います。
何より工具不要でHDDの取り付けができること、USB Type-CとType-Aの両方で利用できること、そして価格が安いことが大きな魅力です。
高価な外付けHDDケースを購入するほどでもないけれど、余っているHDDを有効活用したいという用途にはぴったりでしょう。
個人的には、放熱性を重視するのであればもう少しHDDとアルミケースの接触面積を増やすなど、工夫が欲しかったところです。とはいえ、安価な製品なので、このあたりはある程度割り切る必要があるのかもしれません。
工具不要で手軽に使えることを重視するなら、コストパフォーマンスの良いHDDケースだと思います。
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